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糸井重里×藤野英人の「場」ビジネス 日経CNBC20周年対談イベントから

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 糸井:とりたてて会社のいい雰囲気をつくろうとはしてはいないですが、気持ちのいい場所に誰だっていたいわけです。7時間ビッシリ働いている人が100人集まっても、何ができるの?で、どうなるの? という疑問がある。1日のうちに本気の時間が20分しかないとしても、生んだものがあればそれが稼いでくれるわけです。

 ウチの会社は、ふわふわした人が適当に遊びながら楽しくやっている、ムーミン谷みたいな会社と思われています。でも、それでは人の助けになりません。助けを頼まれるだけの顔にならなければと思っています。

 藤野:レオス・キャピタルワークスが直接投資信託を販売する「ひふみ投信」では、顧客や投資先と触れ合う場やコミュニティーを重視しています。1月23日は、「ひふみ投信」の日で、交流する会を開いています。お客様と私たちが一緒になって、ともに学びあうコミュニティーファンドにしたいというのがもともと考えていたことです。しょっちゅう飲み会や勉強会をしています。

「場」そのものが自分という意識

 糸井:「場をつくってきた」という思いがあります。自分の歴史がそうでしたので。雑誌に連載を持つにしても、みなが集まって何かを投稿し楽しむとかを繰り返してきました。だから得意だと思います。「場そのものが自分」そういう意識になっています。

 「ほぼ日」も始めたときには「ほぼ日刊イトイ新聞」というかたちで、ホームページでスタートしました。 読者がついて一緒にやっていくうちに、会社を支えてくれる人までも「ほぼ日」の組織なのではないか、そういう気持ちになってきた。これは残しておきたい、おもしろい場だと思うようになりました。

 藤野:ひふみ投信こそが「場」です。ひふみ投信という場に集う人がいて仲間ができた。実際結婚して子どもができたという人もいる。同じように見えるのが、「ほぼ日手帳」です。「ほぼ日」が上場したとき、インターネットの掲示板などで「手帳屋さんが上場」という書き込みがあった。「ほぼ日」の売上高に占めるほぼ日手帳の比率は高いから、「手帳屋」という分析はあながち間違いではありません。

 しかしそれは一面的で、「ほぼ日」は場づくりの会社。「ほぼ日手帳」は場、ほぼ日の毎日の日記も場です。そのインフラに色々な人が気持ちを乗せ合っている世界観の中に社員が集まっています。

 「ほぼ日手帳」で、糸井さんが手帳のコピーに「夢に手足を」という言葉が出てきた、と書いていました。「手足」がついた瞬間に現実感が出てきませんか? このコピーはひふみ投信そのものでもあると思いました。投資を通じ、お客様がしたいことに具体的な道筋をつけるのが使命です。

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