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糸井重里×藤野英人の「場」ビジネス 日経CNBC20周年対談イベントから

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 共に成長する『場』をユーザーにつくる」――。「BtoB(企業間取引)やBtoC(消費者向け取引)の枠を超えた企業が関心を集めている。日本を代表するコピーライターの糸井重里氏が経営する「ほぼ日」と、著名なファンドマネージャーの藤野英人氏がトップの「レオス・キャピタルワークス」は、常に顧客と触れあうことを経営ミッションに挙げる。両社長のやり取りから、令和の時代の新たなビジネスモデルのヒントが得られるかもしれない。「糸井重里×藤野英人 日経CNBC20周年対談イベント」を再録した。

「伸びている会社は空気感が明るい」

 ――それぞれの会社の社是は何でしょう。

 藤野英人氏(以下、藤野):「資本市場を通じて社会に貢献する」です。レオスはギリシア語で、流れという意味。「資本を流して働かせる」というのが「レオス・キャピタルワークス」です。だから社名そのものが企業理念で、お金を流すだけではなく、思いやノウハウ、人の気持ちを流して人の役に立てるとよい、というところです。

 糸井重里氏(以下、糸井):行動指針は、「やさしく、つよく、おもしろく。」です。全部ひらがなですね。会社を、ひとつの人格としてとらえるという考え方をしています。まずは、やさしくが大事。方針がいろいろ分かれたとき、「やさしくないものはダメ」というのが最初にあります。「つよく」というのは、実現する力。競争社会に生きていくためにさらに何が必要か? と言えば、ほかにない面白さとなります。

 ――ファンドマネジャーとして「ほぼ日」の行動指針をどう評価しますか。

 藤野:どこかのコピーライターにつくらせた企業理念というのも結構ありますが、言葉がどんなに面白くても、会社に根ざしていないと価値はありません。経営者には「どういうときに企業理念を思い出しますか」、「トイレで思い出すことありますか」、「社員はどれくらいこの言葉を気にしていますか」、「ぶっちゃけ信じていますか」などと細かく聞きます。

 「ほぼ日」さんは「これは本当に必要なの?」、「これ本当なの?」と糸井さんがいつも考えています。そういう疑う姿勢が、会社の中に隅々にまであります。会社に入った瞬間の空気感、社員の明るさ、それらは投資成果と関係します。伸びていない会社は会社に入った瞬間、社員たちが並んでパソコンの前でしかめっ面でキーボードを打っている。本当に伸びている会社は空気感が明るいし、いろんなところで立ち話をしている光景があります。

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