変革のカギを握る「コラボレーション主導型CMO」とは

コラボレーション主導型CMOが担う四つのミッション アイ・エム・ジェイ 執行役員 山本 崇博

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 第1回では、英タンデムの動画を出発点に、消費動向が「モノ」消費から「コト」消費に変わり、生活者が「一貫した顧客体験」を求め始めているトレンドについて説明しました。では顧客体験の提供が競争を左右する時代を勝ち抜くために、顧客の声を一番知っている企業のCMO(最高マーケティング責任者)およびマーケターはどうすればよいでしょうか。第2回では、前回紹介したアクセンチュアの調査リポートを参照しながら、この問いをひも解きたいと思います。

一貫した顧客体験が求められる時代を勝ち抜くためには?

 会社組織には部署という一見効率的に見える存在があることで、顧客視点の一貫した体験の提供を阻んでしまうことがしばしばあります。これは日本に限ったことではありません。

 それを端的に示すかのように、本調査リポートでCMOの役割として最も重要だと語られていたものが、「コラボレーション」でした。

 企業全体でいかに一貫した顧客体験を形成し提供していくか、という問いに対して、90%の調査対象企業が「CMOには事業部門間を、顧客体験を軸につなぐ役割がある」と言っています。つまり、全社を巻き込んだコラボレーションが欠かせなくなっているといえます。

 この調査では「コラボレーションをCMOが担うべきだ」という回答が多かったのですが、企業によっては、CDO(最高デジタル責任者)であるかもしれません。いずれにせよ、CFO(最高財務責任者)が「ファイナンス」を軸に、CTO(最高技術責任者)が「テクノロジー」を軸に企業全体の最適化を図るように、マーケティングで重要とされる顧客視点を軸に企業全体の最適化を図る役割をCMOが担うべきという論は正しいように思います。CxO(COO、CFO、CTO、CMOといったCクラスの役員)の役割を担う方々は、専門領域・部門の長として管轄内の課題を解決する責務を持っています。しかし、それ以上に、専門領域の視点を軸に、全部門の最適化を図るという役割が求められるようになっていると解釈することができます。

 すなわち、これからのCMOには、新しい一貫した顧客体験を作り上げることで企業ブランドを構築していくために、企業におけるあらゆる顧客接点、つまりあらゆる部門に協力を仰いで、社内を横断的に連携させる役割(=コラボレーション)が求められていると言えます。

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