長島聡の「和ノベーションで行こう!」

技術者の突き抜けた発想を大企業に持ち込む 第25回 Shiftall 岩佐琢磨・代表取締役CEO

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5行メモがアイデアの源泉

長島 商品化のアイデアは突然降ってくるのですか。何がそういうアイデアの源泉になっていますか。

岩佐 突然降ってくると言う感覚が比較的正しいと思いますけど、細かいものをメモしていく感じで、マイクロソフトのワンノートの中に単語を登録しています。今日のボイスレコーダー、ソニーとオリンパスの形状が似ていたとか、気づきになりそうなものを10文字ぐらいで入れています。海外の展示会に行くと刺激を受けて、帰りの飛行機でメモをワーッと作って、前からたまったのを見て整理して考える、といったことをやっています。

 さっきのドリンクシフトみたいなものは、4~5行のメモから調査して膨らませて、たたたき台になるシートになる、といったイメージです。ここの5行メモをつくるまでが、私の大事な仕事という感じです。

長島 過去のキーワードを、もう1回見直したりするのですか。

岩佐 けっこう見ますね、当時採用しなかったものが、今、これじゃないか、みたいな。例えば無線でこれは無理だと思っていたけど、新たな技術が出て新チップが出て、これできちゃうね、みたいな。飛行機がいいなあと思うのは、コーヒーでもワインでも持ってのんびり座ってジーッと見るだけでも、30分とか1時間、見られるので、そこは雑音が入らない空間で大事だと思います。温泉でもホテルでも、人それぞれでいいと思いますが、自分の体のスイッチを環境で入れることって、大事かなと思っています。

長島 パナソニックを変えるという感覚を持って実践していこうとされていると思いますが、大企業の人達にトライしてみようかな、と思ってもらうためのアプローチは取られていますか。

岩佐 個別の人に順々にアプローチするのは無理なので、プロダクトで語るしかないと思っています。こんな面白いものがパナソニックグループから出てきたの、誰が?といった感じです。あと、身内だとどうしても厳しく見てしまいます。社内の人が、こんなのどうでしょうっていうと、「うーん、いいとは思うけど・・」となりますが、外の人が「いいね」といってくれると公な評価ですから納得せざるを得ない。第三者評価で語るというのが一番効くかな、という気はしました。エッジの利いた商品を出して、ちょっと相談しに来ましたという人を一本釣りしていった方が圧倒的に効率がいいと思います。

 それと、パナソニックの社内向けのクローズドな集まりによく呼ばれますし、自分からも行くようにしています。そうすると、「これっていけるんじゃん」といった感じで、パナソニックの中で面白いものを作りたいという若いチームが上司も巻き込んで予算化まで持っていく、といういい流れが出始めています。

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