日経ソーシャルビジネスコンテスト関連特集

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■受賞者から

医療過疎地に低コスト健診
大賞=miup(ミュープ)

 東京大学発の医療スタートアップ。医療過疎地の一つ、バングラデシュに低コストの健康診断と遠隔医療システムを導入した。

 現地の医療検査情報を人工知能(AI)で解析し、貧困層が多い過疎地でも健診ができるシステムを構築した。体格指数(BMI)や血圧などの簡単な検査で病気にかかるリスクが高い人を抽出。患者自身で採血したデータを東大の研究機関に送ってもらって解析する。病気のリスクが極めて高い人のみが医師の診断を受けられる仕組みだ。

 最高経営責任者の酒匂真理氏は、東大大学院農学生命科学研究科在学中から途上国支援に取り組んでいた。大学院修了後は消費財メーカーなどで勤務し、2015年9月にミュープを設立した。

 同国の医療・保険制度は発展途上だが、「インターネットが急速に普及しており、AIを活用した医療システムの成長余地は十分にある」とみる。18年にはベンチャーキャピタルから約1億円の出資を受け、人材確保や設備投資に充てる計画だ。

 今後は医師とビデオチャットできるシステムや大型病院での円滑な予約システムの構築などに取り組む。同国で成功すれば周辺国への展開も期待できる。酒匂氏は「SDGsの目標はミュープ設立の理念に重なる。『貧しい人の役に立つ』という気持ちを忘れずにいたい」と意気込む。

地域応援 旅行兼ね手伝い
優秀賞=おてつたび

 担い手不足に悩む地域と、知らない土地での体験を求める若者を結び付けるサービスを手掛ける。往復の交通費などがいらない代わりに現地でのお手伝いを通じて、その土地の魅力を知ってもらう仕組み。知り合いができ、再訪するうちに愛着が増し、特別な場所になる。そんな旅のスタイルを提案する。

 これまで酒蔵やホテルなどが受け入れ先として協力。手伝う内容はプロジェクトの企画からPR活動、事務・清掃・除雪作業と幅広い。期間は1週間程度。出発前にオンライン面談などのステップを踏む。手伝いをしたからこそ見えた地域の宿の魅力を発信するサイトづくりも計画中だ。

 永岡里菜社長は出身地の三重県尾鷲市が日本創成会議の「消滅可能性都市」に挙げられたのを知って退職、日本各地を訪れながらアイデアを練った。「一見何もなさそうでもすてきな場所が、日本にはいっぱいある。地域の魅力を知るきっかけをつくりたい」

家族と離れた子 短期里親を支援
優秀賞=一般社団法人RAC

 虐待や経済的理由などで家族と一緒に暮らせない子供の支援に取り組む。短期の里親やショートステイ協力家庭といった仕組みをより多くの人に知ってもらう普及啓発活動をスタート。子供が何か困った時、近所の大人にSOSを発信できるような関係を築く「子どもホームステイ事業」にも乗り出した。

 家族と離れて暮らす子供は日本に約4万5千人いる。当事者の声は周囲に届きにくいのが現状。手助けしたい気持ちがあっても、「子供を受け入れる里親になるのはハードルが高い」といった声も聞く。

 そこで考えたのが、短期間のホームステイ。週末に子供と共にご飯を食べ、数時間一緒に遊んで過ごすことで、地域に協力の輪を広げる狙いがある。大学時代に抱いた里親への関心が活動の原点だという千葉彩・代表理事は「皆さんが現状を知って応援してくれるだけで励みになる。子供たちと日本の将来を変えたい」と訴えた。

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