長島聡の「和ノベーションで行こう!」

東芝はプラットフォーマーとして生き残る 第24回 東芝 島田太郎・コーポレートデジタル事業責任者

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オープンイノベーションで技術を外に

長島 東芝がプラットフォーマーになっていった時、外部の企業と付き合い方に変化が出てきますか。

島田 プラットフォーマーの特徴の1つとして、外部との連携が非常に重要となります。東芝は内部で何でもできます。工場を建てる時も、設計業者に頼まないのです。自分で設計できるからです。データベースなども自分で作りますが、それはどれくらい売れているのですかと聞くと、身内の企業に売れましたと。開発者は「米国企業はコモディティー化した分野から撤退してしまったけど、我々はできます」と言うのです。これは非常に面白い現象で、古典芸能みたいな技術が残っていて、突如として逆転した価値を生むようなことがあり得るわけです。

長島 その技術の組み合わでデザインができると、企業としてとても強いですね。

島田 そういうことですね。そこで大事になるのは、パートナリングです。東芝は何でも自分でできてしまうから、とてもパートナリングが苦手です。ここでリファレンスアーキテクチャーが生きてきます。社内でも、クラウド化してリファレンスアーキテクチャーでコモンアーキテクチャーにして、セキュリティサービスなどを統一させて作る速度を高めていく。同時に、インターフェースを公共交通のようにすることでポータビリティーを高めて外部の人が簡便に扱えるようにする。ただ、外部の人が実装してくれるというのはかなり大変です。

長島 言語なり場なり転移なりと言ったレベルで、外と話せる環境が整った訳ですね。あとは気持ちの問題でしょうか。

島田 成功例をどんどん作っていきたいと思っています。東芝は優秀な人が多く、ベンチャーの塊みたいなものです。社内勉強会や社内展示会など、すごい数があるのでオープンイノベーション型にしましょう、外へどんどん出しましょう、と訴えています。それと、生産技術センターが保有する多様なメカトロニクス機器を外部とマッチングするなど、チャンスを広げたいです。外部の企業は日本にこだわる必要はないですが、渋谷などのアイデアを持っているベンチャーなどは相性がいいかな、と感じます。

長島 プラットフォーマーとして、外部との連携を目指すことを相手にどう伝えますか。

島田 あなたの敵にはならないと伝えることです。プラットフォーマーは領空侵犯をしない、アプリケーションに手を出したりしない、と「やらないことを決める」ことが重要です。

長島 今回はありがとうございました。

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