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朝鮮半島の運命決めた3人の米大統領 朝鮮独立への「三・一運動」100年を読み解く(下)

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 この100年間で、韓国への影響力が最も大きかったのは、近隣の日本でも旧宗主国の中国でもなく、遠く離れた米国であるかもしれない。朝鮮戦争(1950~53)から今日まで続く米韓同盟時代だけではない。第2次世界大戦よりはるか前から、朝鮮半島にとって米国は大きな存在だった。19世紀末から20世紀前半にかけて、韓国の歴史に決定的な影響を与えた3人の米大統領について「世界史の中の近代日韓関係」(慶応義塾大学出版会)の著者、長田彰文・上智大教授に聞いた。(写真は1943年に米国で発行された切手「蹂躙された国ぐに」シリーズ中の朝鮮)

不平等性が比較的薄かった米国の通商条約

 最初の1人はアーサー大統領(在任1881~85年)。前任のガーフィールド大統領の暗殺に伴って昇格し、1882年に「米朝修好通商条約」を締結した。朝鮮民族が初めて実見した米大統領でもある。米朝条約は、鎖国状態だった近代朝鮮が欧米と通商関係を持った最初の条約となり、これを呼び水に翌83年に英独、84年にロシアとイタリア、86年に仏が相次ぎ朝鮮と条約締結した。

 米朝条約の大きな特徴は、第1条の「周旋条項」を設けた点だろう。第三国が締結国の一方を抑圧的に扱う時、他方は円満な解決のため仲介することを定めた。長田教授は「米朝条約は他国に比べて不平等性が希薄で、高宗の米国に対する期待が高まることになった」と言う。18世紀に英国から独立した米国は、欧州列強とは異なる方法で東アジアに接近した。「建国期から米国は国家としても個人としても『自助』による国柄を尊ぶ傾向が強かった」と長田氏。

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