営業デジタル改革

デジタル時代でも「あの人から買いたい」と言われる営業とは? トライツコンサルティング 代表取締役 角川 淳

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 ウェブなどデジタルツールの普及によって顧客の購買活動が大きく変わってきました。顧客は営業担当に相談する前に、まずはウェブで検索して情報を得ようとします。BtoCの世界においては、アマゾンを代表とする完全にデジタル化された営業手法が台頭していますが、その流れはBtoBの世界にも確実に広がってきました。この連載では主に「BtoB市場における顧客の変化と営業現場の課題」について5回にわたり解説します。第2回では、顧客側の購買プロセスの変化に伴って営業担当者に求めるものが変わったことについて説明します。

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オンラインで完結する傾向が加速

 第1回で説明したように、顧客側の購買プロセスに変化があると、彼らが営業担当者に求めるものも変わってきます。

 少し前の調査になりますが、戦略コンサルティングファームのアクセンチュアの子会社であるアクイティグループが実施した、BtoB企業の購買調査レポートによると、購買の検討・決定の段階で「実際に営業担当者と顔を合わせたい」と考えている購買担当者の割合は、わずか12%。購買に関する情報収集や意思決定は自分一人で行いたい、営業担当者とは必要なときに電話やチャットで連絡が取れればそれで十分だと考えている回答者がなんと71%にも上るとのこと。また、回答者のうち11%は、購買プロセスをオンラインで完結させたい、営業担当者はまったくいらないと答えているのです。

 これは米国での少し極端な調査結果であるとは思いますが、実際に日本においても顧客の声を聞くと、日常的な購買に関してはオンラインで十分であるという意見も増えてきています。ただ、売り手側がその流れに乗ってしまうと、購入先の切り替えが簡単にできてしまうことになり、既存の商流のしくみが機能しなくなるなどの問題から、誰もなかなかやろうとしないのです。

 2017年に日本でアマゾンの法人・個人事業主向けサービス(アマゾンビジネス)がスタートしました。今後はBtoB向けのECサイトとして、日本市場で先行しているアスクルやモノタロウ、ミスミなどが持つ、それぞれの取り扱い商品に合ったプラスアルファの機能も取り込み拡大していくと思われます。その結果、BtoB市場においてもオンラインで完結するビジネスモデルは確実に広がっていくでしょう。

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