ビジネス教養としてのグルメ

ビジネス現場ですぐ役立つシャンパンABC 「シャンパン大全」から(1)

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 シャンパン消費量が日本で増えている。2017年の日本向けシャンパーニュ出荷量は18%増で、ドイツを抜いて英米に次ぐ世界第3位。もはや「ドン・ペリ(ニヨン)」一辺倒ではなく、200種類以上のシャンパンが輸入されているという。重要な経営交渉の前後に、シャンパンが登場する場面もこれから増えそうだ。ビジネスシーンに即座に役立つシャンパンの基礎知識を「シャンパン大全」(日本経済新聞出版社)の著者である山本博弁護士(日本輸入ワイン協会会長)に聞いた。

 ――海外企業の経営幹部が来日した場合などで、シャンパンを注文するケースが増えています。プロのソムリエではなく、客席に座って飲む立場から、シャンパンに関する助言を希望します。

 シャンパンは数種類のワインをブレンドする調合ワインです。普通のワインがブドウを収穫した年や地区の土壌によって味や格が決まるのに対し、シャンパンは基本的にメーカーの考え方やブレンダーの腕が大きく左右します。

 あるシャンパンのボトルに「グラン・クリュ」(特級)と麗々しく表示されていても、ブルゴーニュの赤ワインほどの格別な意味は持ちません。格付けがついた村のブドウを使っているという程度です。他方で収穫年の記載のある「ヴィンテージ・シャンパン」は豊作の年の素晴らしいブドウだけを使った特別のシャンパンを意味します。各メーカーの最上のものであることを誇示するため、当然お値段も割高になってきます。

 ――かつてシャンパンのボトルを空ける際には「ポン」と勢いよくコルクを飛ばしていました。現在は見かけなくなりましたがマナー違反でしょうか。

 1735年に描かれた「牡蠣(かき)の食卓」(ジャン・フランソワ・ドロワ作)は空中に飛んだコルクを宴会の参加者が見上げている構図です。現在では、シャンパンをコルクを抜いて音を立ててこれ見よがしに飲んでいるのは、行儀が悪いとされるのでしょう。部屋を借りて親しい者同士で空ける場合は問題ないでしょう。

 ――日本のシャンパンは乾杯に登場します。シャンパングラスも様々です。どのタイプがビジネスシーンに合うでしょうか。

 日本でこれまで多いのはソーサー型(クーブ型)でした。優雅な雰囲気がありますが、シャンパンが空気に触れる面積が大きいので泡がすぐなくなってしまうという欠点があります。スマートなフルート型は立ち上がる泡を眺めながらシャンパンの香りを楽しむのに優れています。私はお薦めするのは膨らみのある白ワイン用のグラスです。じっくり口に含むことでシャンパンを構成するワイン本来の地味を楽しめます。

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