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クックパッドが「世界で戦う」ためのシステム刷新で変えたこと

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 オンプレミス(自社所有)からクラウドへの潮流、グローバルビジネスへの展開、あらゆるモノがネットにつながるIoTや人工知能(AI)への対応など、企業の情報システムを取り巻く環境は大きく変化している。デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業はもちろん、すでにデジタル化が進んでいる企業であっても、社内情報システムの役割は変化し、たゆまぬ刷新が求められる。料理レシピ検索・投稿サービス「クックパッド」を提供するクックパッドで社内情報システムの刷新を取りまとめてきた中野 仁氏(クックパッド コーポレートエンジニアリング部 部長 兼 AnityA 代表取締役)に、デジタル時代のITシステム投資や情報システム部門のあり方について尋ねた。

◇   ◇   ◇

 クックパッドは2018年末までの1年半あまりの期間で社内情報システムを一気に刷新した。同社の情報システム部門であるコーポレートエンジニアリング部で部長を務める中野氏はそのきっかけをこう語る。

 「2016年に会社の方針・メッセージが変化しました。M&A(合併や買収)による国内事業の拡大から、本業であるレシピ業務に集中しながら海外へスケールさせるという転換です。海外の拠点構築や企業買収へ舵を切った結果、人事や財務をはじめとする社内情報システムが抜本的な転換を求められました」

 グローバルでレシピサイトのナンバーワンになる――。プラットフォーマーは1位しか儲からないという現実を見て、こうした経営戦略を立てたクックパッドにとって、グローバルでスケールするビジネスに対応した社内情報システムが必要になったというわけだ。

社内情報システムが部分最適になっていた

 システム刷新に際して、中野氏は「As-Is(アズイズ、現状)」と「To-Be(トゥービー、あるべき姿)」「How(ハウ、方法)」を整理した。To-Beは、企業として「グローバルで機能する仕組み」の構築であり、Howは、そのための「システムと組織を作る」こととなる。「グローバルに打って出ること自体は難しいことではありません。しかし、そこで勝つことは難しいのです。国内の多くのIT企業がグローバル展開を目指して失敗しています。真剣に考えないと明日はないことを経営陣に訴えました。To-BeとHowを定めるために、課題を明らかにする必要がありました」(中野氏)。

 As-Isについては多様な課題があったが、約1年半という期限も設定されていた。「まず社内情報システムがどうなっているかを精査しました」(中野氏)。

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