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SDGsは長期経営ビジョンのよりどころ イノベーションを生み、未来への投資にも

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 「SDGsの取り組みにおいて金融業界をリードする」――。大和証券グループ本社の中田誠司社長は、2018年12月7日に開いた「日経SDGsフォーラム」(日本経済新聞社主催)の第2回シンポジウムで話した。同社グループは中期経営計画「“Passion for the Best” 2020」にSDGsの考えを取り入れ、クラウドファンディングの検討やグリーンボンドの発行に着手した。日本の各地域が悩む農業、中小企業の後継者不足にも培ったノウハウを提供していく。「SDGsは企業イノベーションの種(たね)であり長期ビジョンのよりどころ」と語った。(写真は「日経SDGsフォーラム」での中田誠司社長)

全ステークホルダー共感の経済的利益を

 本格的に事業にSDGsの観点を組み入れることを検討し始めてから、約1年が経(た)ちました。これまでの営利企業は、より多くの経済的利益を上げ、より多くの株主還元を行うことで、株主利益の最大化を目指してきました。もちろんそれは間違いではありません。しかし今日において、その利益とは社会全体、さらに全てのステークホルダーから共感を得られる事業活動による利益であることが重要になってきているのだと考えます。社会的価値と経済的価値の両方を同時に追求することが今後の営利企業の定義となるのだと思います。

 現在の企業に求められることは、社会的課題の解決と、自社のビジネスとを同時に考えることであり、短期的な利益にとらわれずに長期的なビジョンを持つことであると言えます。企業としてどのように正しい方向を向き、長期のビジョンを得たら良いのか、その拠り所(よりどころ)としてSDGsが最適と考えています。

 SDGsは正しいイノベーションを生む種(たね)であり、企業にとって長期のビジョンを持つための道標(みちしるべ)となります。企業がSDGsを達成することで、2030年までに少なくとも年間12兆ドルの経済価値がもたらされ、最大3億8千万人の雇用が創出される可能性があると言われています。SDGsは新たなマーケットや新たな経済効果を秘めているのです。

 当社グループでは、中期経営計画「“Passion for the Best” 2020」において、経営戦略の根底にSDGsの観点を取り入れました。事業活動を通じて社会的課題の解決に取り組み、お客さまの新たなニーズにお応えすることにより、経済的価値と社会的価値を両立させていく、そのような共通価値創造のサイクルを回していくことを重視しています。この好循環を生むために、実施する個々の戦略の根底に、SDGs達成に向けた考え方を取り入れていきます。

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