長島聡の「和ノベーションで行こう!」

オープン化こそ産業用ロボットを成長させる 第22回  デンソーウェーブ 澤田洋祐FA・ロボット事業部技術部製品企画室室長

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 日本型のイノベーション=「和ノベーション」を実現していくには何が必要か。ドイツ系戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガーの長島聡社長が、圧倒的な熱量を持って未来に挑む担い手たちを紹介していくシリーズ。第22回はデンソーで長年ロボット研究を手がけてきたデンソーウェーブの澤田洋祐FA・ロボット事業部技術部製品企画室室長です。

ロボは高機能化から簡単化へ

長島) 仲の良い知人から「デンソーロボットのお父さん」に会ってみないかと言われて、是非と紹介をお願いしたのですが、それが澤田さんと最初の出会いでした。まずはデンソーウェーブについて教えてください。

澤田) デンソーでロボットの事業化が始まった1991年から27年間ロボットに関わってきましたが、2001年にデンソーの産業機器事業部、いわゆる非自動車の一事業部が独立した会社がデンソーウェーブです。FA・ロボット事業部とAUTO-ID事業部、制御機器事業部の3つの事業部があります。

長島) デンソーウェーブのロボット事業は、現在とてもオープンな思想を持っていると認識していますが、どんな進化を遂げてきたのですか。

澤田) デンソーは1967年から、社内の自動化設備向けでロボットを開発してきました。91年には外販も始めましたが、あくまでデンソーロボットの軸足はデンソー社内の自動化でした。常に高速、高精度、高品質のロボットを目指してきました。デンソーのものづくりの現場はロボットを使いこなす力があったので、私たちは(ロボット事業部)常に高いレベルの要求にもまれ、鍛えられ、ロボットの新たな使い方を生み出してくることができました。

長島) では、デンソーのロボットビジネス、つまり外販ビジネスはどんな変化・変遷を経てきたのですか。

澤田) 最初に外販した時は、ロボットを動かす単純なアプリケーションでした。モノをつかんでパレットに入れる、といった基本的なアプリです。90年代には機械的なアクチュエーターからロボットに切り替えるなどの動きはありましたが、アプリ自身はけっこう単純なものが多かったです。その後、画像処理を搭載したり、力学センサーをつけたりして、付加価値を高めたアプリが増えてきました。それに対応してロボットも高機能化が進みました。最近では、労働者不足対策でロボットを使おう、という傾向も強まっています。市場の裾野は広がってきましたが、一方でFAのエンジニアではない人もロボットを使うようになってきたので、ロボットの操作を簡単にしなくてはならない、というのが最近のトレンドです。

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