泉田良輔の「新・産業鳥瞰図」

Jリーグと世界のビッグクラブの差は埋まるか?(前編) テクノロジーアナリスト/GFリサーチ 代表 泉田良輔

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

ほとんどのJリーグクラブはブレークイーブンか赤字

 続いて各クラブの利益について調べた。ただし、どのクラブも十分に利益が出ているとは言いがたいのが現状だ。下図を見るとわかるように2017年度は、浦和レッズ、川崎フロンターレ、ジュビロ磐田、FC東京などで営業利益および当期純利益が出ている。しかしそれ以外はブレークイーブンまたは赤字だ。

 利益が出ているクラブチームといっても数億円程度である。営業収益規模は数十億円を超えるものの、利益的には中小企業といえる状況で、知名度と比較すると利益規模が伴っているとは必ずしも言えない。

 企業決算の場合、当期純利益がしっかり計上され、場合によっては株主に配当が支払われた残りが株主資本として積み上がり、財務体質が強固となる。財務体質が強固となれば、外部からの借入などによる資金調達がしやすくなり、業績が好調であれば財務レバレッジもかけやすくなる――といったように、企業の事業拡大を実現するには継続的に当期純利益が計上されることが必要であるのだが、その類推からすると、多くのクラブがダイナミックな業績サイクルを十分に実現できていない状況である。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。