長島聡の「和ノベーションで行こう!」

現場のコミュニケーションや気づき、デジタル化で共有 第21回 東洋ビジネスエンジニアリング 羽田雅一CMO/CTO 常務取締役

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 日本型のイノベーション=「和ノベーション」を実現していくには何が必要か。ドイツ系戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガーの長島聡社長が、圧倒的な熱量を持って未来に挑む担い手たちを紹介していくシリーズ。第21回は製造業などの業務改革支援を手がける東洋ビジネスエンジニアリングの羽田雅一常務です。

フレームワークで「いいとこ取り」可能

長島 羽田さんとは3年くらい前から知り合いだったのですが、貴社のマーケティングの方から「ウチの羽田と誌面対談をお願いできないか」と依頼を受けて、仕事でのつながりができました。まず東洋ビジネスエンジニアリングの事業内容などを教えてください。

羽田 海外で工場建設などを手がける東洋エンジニアリングという会社を母体に発足しました。その中で工場のシステムを構築するビジネスが大きくなり1999年に東洋ビジネスエンジニアリングとして分社しました。結果として、現在も当社の顧客の9割近くは製造業になります。

 特徴としては、統合基幹業務システム(ERP)の世界ではグローバルで1番のシェアを持つドイツのソフト会社SAP社と、日本では最も早くパートナー契約を結んだ1社が当社になります。またサプライチェーンを「カイゼン」することで差異化を図ってきた日本の中堅製造業向けに「フレームワーク」というコンセプトを持った製品である「mcframe(エムシーフレーム)」を20年以上前から提供しています。mcframeは「ソフトウエアの部品化技術(オブジェクト指向)」を当初が取り入れた製品で、ソースコードも公開されています。

長島 お客さんはいいとこ取りは可能ですか。例えばSAPを使っているけど、一部でmcframeを使いたいといったような使い方です。mcframeはいくつかの生産管理や原価管理といった業務別機能に分かれているようですが。

羽田 可能です。例えばmcframeはサプライチェーン・マネジメント(SCM)フレームワークというコンセプトに基づいた製品なので、標準機能に手を加えることにあまりメリットがない会計機能はありません。会計と販売管理はSAPで、生産管理と原価管理はmcframeを活用してシステムを構築されるお客さんもいます。

 これまでは当社は業務系のサプライチェーン領域にこだわってきましたが、この領域での差異化は難しくなってくると思っています。今後は製造業の競争領域そのものである設計や生産技術の領域のデジタル化が重要になると考えます。3~4年前から競争領域のデジタル化を意識した製品、具体的には製品ライフサイクル管理(PLM)やIoT製品の開発を始めました。

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