長島聡の「和ノベーションで行こう!」

ビッグデータで移動を快適・安全に 第20回 スマートドライブ 北川烈CEO

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会社に自分の時間を投資してもらう

長島 スマートドライブで世の中の移動をスムーズにすることに、チャレンジしようと思ったきっかけを教えてください。

北川 設定するテーマに人生をコミットできるか、が私には重要でした。自分の子供や孫に自慢できるような大きくて社会的に意義があるテーマをやりたいと考えました。大学院では移動体のデータ分析を研究したのですが、テーマとして大きいのは自動車です。事故や渋滞、自動運転など、世の中を良くすることにつながるし、私が研究していた技術と組み合わせれば自分が取り組む意味もあるだろうと思いました。

 限界がないというか、永遠に続くようなテーマだったのでスーッと腹落ちしたという感覚です。創業者が心折れなければ会社は潰れない、とある方に言われました。会社が潰れる時は創業者の気持ちが折れる時だと思っていて、24時間365日コミットできるようなテーマを選ぶことが大事かなと考えています。

 また会社では、社員のほとんどが私より年上です。何もない時から会社にコミットして、自分の時間を投資してくれていると感じているので、感謝しています。自分が大変なときも社員の顔が浮かぶと、頑張れるという面もあります。

長島 自分で仕事に腹落ちして、かつプレッシャーが常にあると、前に進めるかもしれないですね。今、社員は何人ですか。

北川 約50人で、技術的にハード・ソフトとも難しいものを扱っているので、年齢が高めで技術力がある人たちが多いのかもしれません。他社と提携するアライアンスが必須となる事業モデルのため、その分野で経験がある人を集めたので30代から40代前半ぐらいの人が多いです。データサイエンティストやアライアンスの担当に加えて、バンドマンとか元バイクのプロレーサーなど変わった経歴の社員もいます。社員のモチベーションがお金や地位よりも、取り組むテーマが社会的に意義があることや家族に自信を持って話せる仕事をしたいといったところに向いている人が多いと思います。

 最近は社員とのコミュニケーションを深めることを心がけています。週に1回は全員が社内でシャッフルにランチを食べるなど、意識的にコミュニケーションの量を増やすようにしています。また、採用において面接で見るポイントはその人のスキルよりも、モチベーションがどこに向いているのかを注目します。仕事を頑張るモチベーションの源泉を持っているかどうか、自分にベクトルが向き過ぎていないかという点です。給料を上げるための転職や、ベンチャーに来れば役職者になれるという発想はベンチャーにはマッチしません。会社の事業に興味があって、それを伸ばすところにベクトルやモチベーションの源泉がある人かどうかは意識しています。

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