長島聡の「和ノベーションで行こう!」

ビッグデータで移動を快適・安全に 第20回 スマートドライブ 北川烈CEO

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普段の運転との違いから判断

長島 急ブレーキなど運転情報の組み合わせで事故のリスクを判断するのですか。また残価予測はどうですか。

北川 複合的な手法をとっていて、人工知能(AI)を使っています。普段の速度変換のクセを把握し、通常と違う運転をしているので危ないと判断したり、時間帯や道路の道幅、天気などを組み合わせて分析しています。具体的に説明すると、普段ゆっくり走っている高齢者が急に加速したりすると、急激に事故率が上がります。また株主である保険会社やリース会社などから様々なデータをもらって、分析に役立てています。

 その他に車での行動分析もやっています。個人情報はわからないようにした上で、例えば平日、毎日のようにショッピングセンターに買い物に来ていた主婦の人の運転を分析するとします。その場合、スタートした直後に、今日どこに行くのか予測できると、マーケティングなどに活用できると思います。

 残価は走行距離や整備の履歴、タイヤの空気圧計などのセンサーを使って分析をします。運転の仕方によって、タイヤのすり減り方は全く違ってきます。これらのデータをもとに、現在市場ではこれぐらいの価格帯であなたの車は売れます、といった予測ができます。

長島 会社設立からの経緯を聞かせてください。

北川 設立は2013年10月で、私は大学院生でした。仲間集めから資金集めまで、ゼロから始めました。最初の社員が米国人のデザイナーで、社内のオフィスデザインやデバイスデザインなどに加えて、ブランドの統括をしています。2人目が元垣内で、データサイエンティストです。3人目が人事です。誰もモノをつくれない、というメンバーでしたが、この事業はデータ分析や人が一番大事です。集めたデータをどうビジュアライズして理解してもらうかが重要なので、そういう人材を先に集めました。

 最初は業務委託が中心で、1年ぐらいたって資金調達して採用も広げました。ただデバイスを作るところが大変で、リリースするまでに約2年半、3億円くらいかかりました。今のデバイスは7世代目で、それまでの6世代は捨てています。結構大変な時期が長く続きました。

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