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米中貿易戦争のリスクシナリオを読む 関辰一・日本総合研究所副主任研究員に聞く(5)

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 米中貿易戦争が重大な局面を迎えている。トランプ米政権は24日、2千億ドル(22兆円)分に10%の追加関税を発動する。さらに中国が報復した場合、残りすべての輸入品(2670億ドル分)に25%の追加関税を課すと表明した。世界経済への影響をどう読むか、さらに中国が取り組むべき課題を「中国 経済成長の罠」(日本経済新聞出版社)の著者である関辰一・日本総合研究所副主任研究員に聞いた。

24日に第3弾、エスカレートか歩み寄りか

 ――米政権は7~8月、計500億ドル分に25%の関税を発動済みで24日の第3弾を発動すれば計2500億ドルと中国からの年間輸入総額(約5千億ドル)の半分に相当します。中国も米国産の液化天然ガス(LNG)など600億ドル分への関税を24日にかけることを決めています。

 「今後考えられるシナリオは(1)米中間の報復合戦がエスカレートして米国が中国からのすべての輸入品に対して制裁関税を課す、(2)米中間で歩み寄りがみられて5千億ドル規模の制裁関税発動は回避される、(3)米中間で全面的な合意がなされて発動済みの制裁措置が撤回される、の3つです。2番目のシナリオの可能性が最も高いとみています」

 ――米中はモノだけでなく、マネーやヒトの流れも縮小する負の連鎖に陥りつつあります。輸入制限で相手国の経済が弱るほど、相手国への輸出も減って自国経済に跳ね返り、対中制裁の増額や自動車関税の発動に突き進めば、米中とも成長率は最大で1%近く下がるとの試算もあります。1番目のシナリオが現実となったときの影響はどう予測しますか。

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