官民連携と地域連携で実現する地方創生~実装に入った地方創生~

【基調講演】吉村 美栄子 氏 フル規格の奥羽・羽越新幹線の早期整備を

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 地方創生の実現のためには、フル規格新幹線などの高速交通ネットワークの整備が不可欠である。とりわけ新幹線整備で歴然とした格差のある日本海側にフル規格新幹線をしっかりと整備していくことが必要。

 山形県には山形新幹線があるが、これは「新幹線」ではなく「在来線」。フル規格新幹線と異なり、速達性や安定性に大きな課題がある。フル規格新幹線が開業した長野や金沢、青森等では東京との所要時間が大きく短縮した一方、山形新幹線は開業以来、東京との所要時間にほとんど変化がない。また、雨、雪、風にも弱く、輸送障害の発生件数は新幹線の30倍以上。こうした課題を抜本的に解消するのがフル規格の奥羽・羽越新幹線。

 山形県では、両新幹線の実現に向けて、一昨年5月に県、県議会、市町村、経済界などが一体となった「オール山形」の推進組織を設立した。その後、県内4つの地域において地域単位の推進組織が立ち上がり、これらの組織が連携して広報・啓発活動や政府への要望活動等を強力に展開するなど、運動の輪が広がっている。

 日本海側も太平洋側と同じく大事な国土。隅々まで新幹線ネットワークをつなぐことで日本全体の力が発揮できる。全国の皆様にも関心を持っていただき、大きな運動のうねりをつくっていきたい。

福島―米沢間のトンネル整備を足がかりに

 最近の新しい動きとして、山形新幹線の運休・遅延が最も多く発生する福島―米沢間において、JR東日本が全長23キロメートルの短絡トンネルの整備について検討を進めている。国内屈指の鉄道難所といわれる板谷峠を擁する区間。県としては、将来のフル規格新幹線の実現を見据えて、トンネル整備のあり方等についてJR東日本や国と協議を進め、これをフル規格新幹線実現の足がかりとしていきたい。

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