シンポジウム:水素が導くSociety 5.0

【自治体講演】久元 喜造 氏 水素スマートシティ神戸構想の推進

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 大都市は大量のエネルギーをほかの地域に依存するが、震災を経験した神戸は自立の道を考えてきた。神戸市は2013年度を基準として、30年度にエネルギーの最終消費量22%削減、温暖化ガス排出量34%削減を目指す。化石燃料への依存を減らしつつエネルギー源の多様化を図る。その大きな柱が水素活用だ。

 海、山、市街地、ニュータウン、農村地域を持つ都市の特性を生かし、大規模太陽光発電、ごみ発電、小水力発電など分散型エネルギー源を様々な地域で展開している。水素エネルギー利活用は、燃料電池車の普及、商用水素ステーションの誘致に加え、2つの先駆的な取り組みを官民連携で行っている。

 1つ目は水素サプライチェーン構築実証事業で、オーストラリアからの液体水素の海上輸送を想定した荷役技術の開発を行う。市は港湾都市として荷役施設の公共岸壁を整備しており、液体水素を神戸が受け入れ、全国供給するサプライチェーン構築を目指す。

 2つ目は水素利用システム開発実証事業で、世界初のコミュニティーレベルでの水素によるエネルギーの効率利用を目指し、水素燃料の1メガワット級ガスタービンを持つ発電設備から、病院などの公共施設に電気と熱を供給している。また、今年は世界最大級の国際電気自動車シンポジウム・展示会が、9月30日から神戸で開催される。

 水素の製造、運搬、貯蔵、利活用、それぞれの過程で神戸のものづくり関連企業が貢献できる。CO2フリーのエネルギーの安定供給が可能となる社会を目指していきたい。

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