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中国「シャドーバンキング」とは何か 関辰一・日本総合研究所副主任研究員に聞く(3)

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 中国経済の行方については、これまで常に楽観論と悲観論が交差してきた。予測が振れやすい背景のひとつは、経済指標に対する信頼性の低さだ。さらに中国の金融界が抱える「シャドーバンキング」の問題が金融リスクの予想を複雑にしている。「中国 経済成長の罠」(日本経済新聞出版社)を著した関辰一・日本総合研究所副主任研究員にシャドーバンキングの実態について聞いた。

GDPの8割を占める規模に拡大

 ――中国の「シャドーバンキング」について懸念する声が絶えません。よく耳にする言葉ですが、実際は何を指しているのでしょうか。

 「一般的には、銀行融資以外のルートで資金を提供する信用仲介機能を指します。実は悪いことばかりでは無く既存の金融システムを補完する役割もあり、中小企業の資金繰り難の解消に積極的に貢献した側面は無視できません」

 「しかしシャドーバンキングの規模が膨張し、銀行自身も深くかかわっているために大きな問題を招きかねません。シャドーバンキングに問題が出た時に、金融システムが不安定化し、中国経済が深刻な不況に陥る恐れもあります」

 ――シャドーバンキングの定義が定まってないことが問題の所在を分かりにくくしています。

 「実は先進国でも『シャドーバンキング』の厳密な定義は定まっていません。最初にその概念が示されたのは、サブプライム・ローン問題が顕在化する前の2007年の米カンザスシティ連邦準備経済検討会でした。『一連のレバレッジのかかった非銀行融資のルート、媒体、構造』という概念です。このほか、ニューヨーク連邦準備銀行や国際通貨基金(IMF)、欧州委員会もそれぞれシャドーバンキングを定義しています」

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