泉田良輔の「新・産業鳥瞰図」

激変する自転車部品業界でシマノを襲う二つの波 テクノロジーアナリスト/GFリサーチ 代表 泉田良輔

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シェアリングの影響は自転車だけなのか

 ここまでシマノを切り口にテクノロジーによる自転車部品産業や利用者の購買行動の変化などを見てきた。自転車部品業界もこれまで見てきたように、従来の主力であったプレーヤーが今後も主力であり続ける保証はない。前述のように自転車業界のインテルとも呼ばれるシマノだが、パソコン向け部品では成功したインテルがスマートフォン向け部品という新しい市場では後れを取ったことは多くの人が認識しているだろう。

 さてここまで自転車部品産業を見てきたが、この状況は何かに似ていないであろうか。そう、自動車産業も今後同じような競争環境に巻き込まれていく可能性は高い。自動車の電動化、自動化、コネクティッド化というテクノロジーの変化、カーシェアリングという利用者の自動車の活用方法の変化という点はそっくりである。

 そういった変化がさらに進んだ際に、日本の基幹産業ともいえる自動車産業の構造がどのようになるかを推測する上でも、自転車部品業界の動向は先行ケースとして非常に注目をしている。

参考情報)

[1] 『2017年12月期 本決算説明会』資料(ヤマハ発動機)

[2] 『SHIMANO STEPS - eバイクを新たなレベルへ』(シマノ)

[3] 『ドライブユニット』(ボシュ)

[4] 『平成29年12月期 第2四半期決算短信[日本基準]』(シマノ)

[5] 『シェアリング自転車市場は大きく拡大~関連産業のけん引も期待』(三菱東京UFJ銀行(中国)有限公司 中国投資銀行部 中国調査室、経済週報、2017年6月7日 第351期)

泉田良輔 (いずみだ りょうすけ)
 テクノロジーアナリスト/GFリサーチ 代表。個人投資家のための金融経済メディア「Longine(ロンジン)」編集長、および「株1(カブワン)」「LIMO(リーモ)」の監修も務める。それ以前はフィデリティ投信・調査部にて日本のテクノロジーセクターの証券アナリスト、日本生命・国際投資部では外国株式運用のファンドマネジャーとして従事。慶応義塾大学大学院卒。著書に『銀行はこれからどうなるのか』『Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない』『日本の電機産業 何が勝敗を分けるのか』『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』。東京工業大学大学院非常勤講師。産業技術大学院大学講師。

キーワード:経営、企画、技術、製造、経営層、営業、管理職、プレーヤー、経営、イノベーション、国際情勢

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