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働き方改革法対策・オフィス編(1)多様な人材が働ける環境とは JLL 執行役員 コーポレート営業本部長 佐藤 俊朗氏

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 働き方改革関連法が6月、成立しました。あなたのオフィスはどう変化するのでしょうか。この法の目的は一億総活躍社会に向け、シニア層もデジタルネイティブ世代の若者も、性別や雇用形態も問わず、それぞれの事情に応じた多様かつ柔軟な働き方ができる「社会」を実現する働き方改革を総合的に推進することにあるようです。法律に盛り込まれた制度は大企業の場合は2019年4月、中小は2020年4月から適用される予定です。

 長時間労働の是正を中核とするこの働き方改革法によって、従業員が会社に提供する労働時間の総量は明らかに縮小します。一方で、日本は人手不足が深刻です。企業は稼ぐ力の成長維持のため、より多様な人材層が働くことができる「環境」や「インフラ」を整備し、全体の生産性を向上させることが必要になります。働き方改革法への対策として、人が働き稼ぐ場所としてのオフィスの改革が急がれるのです。

働き方改革法の概要

 働き方改革法では、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のために法的措置や管轄省の省令が講じられることになります。主な概要の中で「長時間労働の是正」や、「多様で柔軟な働き方の実現」に関連する内容のみ一部を抜粋します。(厚生労働省ホームページ 「働き方改革」の実現に向けて

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html 等を参考にしています。

労働時間に関する制度の見直し(労働基準法、労働安全衛生法)

(1)長時間労働の是正

・新たな労働時間上限の設定:原則月45時間、年360時間 特別な事情を認める場合でも年720時間(単月100時間未満、複数月平均80時間が限度)

・時間外労働に係る割増賃金率(50%以上)の中小企業への猶予措置廃止

・有給休暇の時季指定:10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日の時季指定

(2)多様で柔軟な働き方の実現

・フレックスタイム制の見直し:「清算期間」の上限を3カ月に見直し

・企画業務型裁量労働制(課題解決型の開発提案業務と裁量的にPDCAを回す業務が追加)の見直し:健康確保措置の充実や手続の簡素化

・高度プロフェッショナル制度の創設:職務範囲が明確で一定の年収(少なくとも1000万円以上)の労働者を、本人の同意や委員会の決議を要件として、労働時間や割増賃金等の既定の適用除外とする。健康確保措置:年間104日の休日確保や労働時間が一定時間を超える場合の意思面接指導の義務に加え、(1)勤務間インターバル、(2)1月または3月の在社時間制限、(3)2週間連休確保、(4)臨時の健康診断等を選択する健康確保措置を講じることが前提となる。

・労働時間の状況把握の義務化(健康確保措置の実効性確保のため)

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