特集アグリテック・サミット

アグサム事業アイデアコンテスト、「ブドウ使わないワイン」など7社入賞

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 日本経済新聞社が農業とテクノロジーの融合をテーマに開催したイベント「AG/SUM(アグサム)アグリテック・サミット」(6月11~13日)で注目プログラムの1つ、「ピッチ・ラン」。国内外約100社の応募から1次審査を通過したファイナリスト企業26社がステージ上で事業アイデアを競い、審査の結果、優秀賞として「日経賞」4社と「みずほ賞」3社が選ばれた。結果発表翌日の13日、入賞7社の経営者が「インタラクティブ・セッション」であらためて行ったプレゼンテーションの模様は以下のとおり。

■<日経賞>

母乳に含まれる糖を培養
Sugarlogix(米)最高経営責任者(CEO)
チェヨン・シン
 母乳には、およそ180種以上の糖が含まれています。母乳に含まれる糖は、内臓に生息する有益なバクテリアのエサとなり、免疫系や神経系の働きを促進する働きがあります。私たちは酵母発酵技術を活用して、母乳に含まれる糖の一種を培養することに成功しました。培養した糖は食品メーカーなどに販売し、赤ちゃん用のミルク、サプリメントや機能性食品、飲料などに加えられ、市場で販売されています。現在はスキンケア商品にも活用できないかと研究を進めているところです。私たちは「シュガースマート・コミュニティー」の創出を目指し、今後も体に良い糖の開発を進めていきます。
遺伝子編集で消費期限を延ばす
Agribody Technologies(米)CEO・共同創業者
ジェリー・ファイテルソン氏
 現在、毎年のように大量の食品が廃棄されています。その背景の1つは、消費者の多くが食品に新鮮さを求めていること。ですから私たちは作物の種子のゲノムを編集し、消費期限を延ばす技術を開発しました。ゲノム編集したバナナは収穫後6週間が経過しても、味も色も香りも、収穫直後と変わりません。花きの消費期限を延ばすことにも成功しました。ゲノム編集したカーネーションをバレンタインデーに奥さんに贈ったら、2月末までは美しく咲いていることでしょう。私たちはこの技術で特許を取得し、種子会社をパートナー企業として様々な作物の消費期限を延ばすことに取り組んでいます。
ブドウを使わないワイン
AVA Winery(米)CEO
アレック・リー氏
 私たちはブドウを使わず、分子を加工してワインを生産する技術を開発しました。ブドウの木を植えてからワインを製造するまでには何十年という時間がかかりますが、私たちは24時間で製造を完結させることができます。2年前から私たちがつくったワインをコンクールに出品しているのですが、今年はついに最高賞を受賞することができました。分子を活用した生産体制なら、気候や環境汚染などによって収穫量や作物の質が左右されることはありません。私たちはまさに、農業の抱えるこうした根本的な課題を乗り越えるために、分子に着目したテクノロジーを開発したのです。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。