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「金正恩は祖父似」 音声で米朝首脳会談を分析

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 6月前半はカナダの主要7カ国(G7)首脳会議(シャルルボワ・サミット)に続きシンガポールでの米朝首脳会談と、国際的に注目を集めるトップ外交が相次いだ。各国の大統領、首相、委員長らはどのような「声音」で駆け引きを展開したのか。認知心理学をベースに心身への影響を研究している「声のサイエンス」(NHK出版新書)の著者、山崎広子さんに聞いた。

発声練習した北朝鮮の金委員

 ――米朝首脳会談を聞いての第一印象はどうでしたか。

 「トランプ米大統領も北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長も、お互いによい意味で声をコントロールできていました。発声する心身がよいコンディションだったということです。トランプ大統領は意識的に『ゆっくり柔らかく』話すことで、温かみと信頼感を醸し出し、金委員長は緊張を上手に抑え、低く落ち着いていて、気取りや作為を出さない正直な声でした」

 ――今回の首脳会談で、初めて北朝鮮の金委員長の肉声をじっくり聞くことができました。

 「金氏の声は父親の金正日総書記のかすれて高めの声とは全く違いました。太く低く、祖父にあたる金日成主席によく似ています。共同声明の調印のときには朝に比べて雑音が多く入っていました。疲れや緊張によるものでしょう。その雑音の入った声がまた、金日成主席の晩年に似ていた印象を受けました」

 「首脳会談に備えて、声の出し方はかなり意識して練習したようです。本質的には息が浅くて短いので、声の調子が不安定になりがちなのを、腹部を安定させ胸に響かせるように発声することでコントロールしていました」

 「一般的には 肥満体だと声がこもります。声帯より上の咽頭、鼻腔、口腔など共鳴腔の周りを脂肪が覆っているわけですから。肥満体からくる疾患で、声が澄まない『濁り』となって表れます」

「金氏はまだ若いので、肥満体でも共鳴腔自体が狭まるほどではないです。ただ年をとると張りがなくなり、共鳴腔に余分な肉が垂れてきて、ひどくこもるようになるので注意が必要でしょう」

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