AG/SUM キーパーソンに聞く

農と食をICTで支援~地域活性化への貢献目指す NTTドコモ アグリガール

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 日本経済新聞社がアグリテック(農業とテクノロジーの融合)をテーマに今月開いたイベント「AG/SUM(アグサム)アグリテック・サミット」に関連し、参加企業・団体のキーパーソンにアグリテックの最新動向を聞いた。今回登場するのは、NTTドコモで農業向けICT(情報通信技術)サービスに携わる女性社員「アグリガール」。創設メンバーの1人である有本香織(地域協創・ICT推進室)、並びに市橋咲(新潟支店法人営業部)、松本英里子(九州支社法人営業部)の3氏は、農と食をICTで支援し、地域活性化に貢献したいと思いを語る。

 ――アグリガールは何人いるのですか。

 有本 2014年に農業ICTプロジェクトチーム発足した時から徐々に増え、今では全国に110人近くいます。東京や支社・支店の農業ICT推進の営業担当者が中心ですが、プロモーションなど営業以外にも広がってきました。自己申告制の任意の組織で、エクセルで作った名簿に名前とメンバー番号を入れ、名刺に刷るとアグリガール。当初は支社支店に出張する度に農業向けサービスを一緒に売ってアグリガールにもなってほしいと口説いていましたが、最近は自然になってくれる人が増えました。

 ――どういう仕事をしていますか。

 市橋 入社2年目ですが、入社前からドコモのICTを活用した社会課題に対する取り組みに関心があり、中でも興味をもったのが農業分野です。新潟配属を希望し、農業を担当できることになったので、アグリガールになりました。

 新潟は稲作が中心ですが、ビニールハウスで野菜や果物などを育てる農家さんもいます。最近のハウスは自動で水をやったり温度管理したりするので、電源が来なくなるとハウス1棟丸ごとダメになってしまう。そこで電気が来ているかどうかチェックしてほしいとか、来なくなったら通知してほしいとか、そういう課題をうかがい、対策を考えます。

 ドコモイコール携帯というイメージが強いのですが、アグリガールというと「他のこともやってくれるの?」と関心を持ってくれる。お客様と仲良くなり、心を開いてもらった後に相談をしていただけると、うれしいですね。ICTに興味がない方もいて、なかなか結果に結びつかないこともあります。それでも少しずつは前に進んでいるかなと思います。

 松本 私は市橋さんの前任の新潟担当ですが、初任地として希望したのは、ご飯がおいしい所、ドライブに出かけたくなる所、寒くない所(笑)。農業に特に興味はありませんでした。それでも新潟に来たからには新潟のためになることがしたくて、ものづくり産業にICTを届けようと、仏壇店や漆器店、酒蔵などを訪ね、何か困っていることはありませんかと聞いて回りました。そうした中で、日本酒「越乃寒梅」蔵元の石本酒造さんに水田センサーを使った酒米栽培の提案を受け入れていただくことができました。

 ものづくりにICTを取り入れるのは簡単でない部分もあります。社長さんなど経営層はICTを使い、経営効率を上げたり同じ味を残したりしたいと考えていても、現場の職人さんには自分なりの思いがあって、抵抗もあります。その架け橋となるのがアグリガールの仕事かなと思います。

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