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スタートアップ投資で日本の農林水産業を活性化 農林中金・小畑秀樹氏

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農業ベンチャー企業に投資

 ――これまでの取り組みは。

 農業ベンチャー企業に投資をしています。昨年、農業用ドローンのナイルワークス(東京・渋谷)に出資しました。中山間地域での労働負荷軽減や農薬・肥料の適正散布による生産コストの低減につなげます。酪農・畜産向けシステム開発のファームノートホールディングス(北海道帯広市)にも出資しているほか、先日は水や肥料を自動供給するシステム「ゼロアグリ」を手掛けるルートレック・ネットワークス(川崎市)へも出資しました。出資の多くは全国農業協同組合連合会(JA全農)と一緒に行っています。

 成長資金を提供し、技術開発に役立ててもらうとともに、農林中金が株主に名を連ねることで、多少なりとも業界内での認知度向上にお役にたてればと思っています。それが日本農業の活性化と、農林中金の収益にもつながることを期待しています。

 出資案件に共通する点は、農業従事者の生産コスト低減に直結すること。経営者がハードウエアだけにとらわれず、データの活用などハードの向こうを見据えているかどうかもポイントです。強みがハードに限られてしまうと、値段の安い外国製品が入ってきたら厳しい状況に追い込まれかねませんから。農業とアグリテックの動向をきちんと見ているベンチャー経営者は、投資するうえで心強いですね。

 優れた起業家の話を聞くと、私どもも気が引き締まります。技術が発達するほど異業種からの参入も容易になりますから、テクノロジーの波に乗り遅れないようにしなければなりません。

 ――これから何に取り組みますか。

 投資案件はこれまでたまたま農業分野に限られていましたが、以前から林業や水産業も対象に案件を探しています。農林中金は食品産業のお客様が多いですし、食と最新技術を組み合わせたフードテック分野にも領域を広げていきたい。先行する米国をみていると、製法や加工の改善、風味の工夫といったさまざまな観点で活用の余地は大きいと思います。経営目標に掲げるとおり、食と農の分野においてお客様から最初に相談していただける「ファーストコールバンク」でありたいですね。

(木村 貴)

キーワード:経営・企画、経営層、管理職、経営、営業、技術、製造、プレーヤー、イノベーション、M&A、AI、IoT、ICT

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