YESの9割はフロントトークで決まる!

顧客の「3つの問題」を見抜けば売れる 営業コンサルタント 和田裕美氏

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■顧客の8割は決断を先送りしている

 たとえば、「小ささを重視されるのならば、やはりD社ですよね」など、あえて正直にいうのです。「ただ、弊社の場合はこちらより少しだけサイズが大きくなるからこそ、使いやすいなどのお声をいただいておりまして、もう、本当にこれは好みの問題ですよね。私の立場で自社商品のよさを語ると信じてもらえないかもしれませんが、私は、この商品の○○という部分がとにかく気に入っておりまして……」と、さりげなく、自社商品のよい部分を伝えていきます。

 勧めるのではなく、選択しやすくなる情報をお伝えするのです。そうすれば、「いろいろな商品があるけれど、もっとも信頼のおけるのはこの人だ」と思ってもらうことができます。ここで芽生える感情が、結果的に、「あなたから買います」という言葉につながります。

 けれど、「すぐに欲しい人」は巡り合うまでに、すでに購入していることが多くて、「まさにこれから買うつもり!」という人に出会える可能性はそう高くありません。それに、営業がわざわざ背中を押さなくても、いずれは購入するので、このあたりの見込み客には基本、営業は必要がないのです。だから私は、「今はいいけど、そのうちに」といっている人にこそ出会いたいと思っていました。そして、「そのうち」と先延ばしにしている人が、お客様全体の8割を占めると私は思っています。

 「誰か英会話をマスターしたい人を知りませんか?」と探すよりも、「今すぐに話せなくてもいいけれど、そのうちできたらいいなあ」と漠然と思っている人を見つけるのです。そのほうが楽だし、相手に気づきを与え、逆に出会いを喜んでもらえるので、結果的にすごく楽しい営業が展開できます。「いつか」なんてやってこないのです。

 営業が声をかけない限り、お客様は永遠に先延ばしする可能性があります。営業に出会ったことで、それをスタートする「きっかけ」がつかめたことになるのです。私はよく、「和田さんに出会っていなかったら、英語もやっていなかったし、留学もしなかったし、今の仕事もしていなかったです」といってもらいました。人は、決断して行動しないと人生を変えることができません。営業なんて単に「モノを売る」だけでしょ? と思う人も世の中にいるかもしれませんね。でも、私はそうは思いません。なぜって、営業とはお客様の「いつかを今に変える」仕事だからです。その人生に、わくわくする未来を構築するお手伝いをしているのです。

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