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顧客の「3つの問題」を見抜けば売れる 営業コンサルタント 和田裕美氏

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 商品を知ることと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのは、お客様のことを知ることです。お客様が抱えている悩みや問題が分かれば、解決するために必要な商品を提案できるのです。営業コンサルタントの和田裕美さんは、「3つの問題」に注目することを指摘しています。

■「すぐ欲しい人」には余裕を持って接する

 では、その「問題解決」ですが、「問題」には3つの段階があります。

(1)今すぐ解決したい問題

(2)そのうち解決したいなと思っている問題

(3)今も未来も必要ないけれど、もっとこうなったらいいなという願望

 自分のアプローチするお客様が、今どの段階の問題や願望、ニーズを持っているのかをまずは知っておくことです。

【ダイエット食品の場合】

(1)夏に水着を着るので今すぐ痩せたい、というニーズ

(2)太ってきたので、いつかダイエットしなくちゃ、というニーズ

(3)今はそんなに太っていないけれど、今の体型を維持できたらいいな、というニーズ

【派遣会社へのニーズ】

(1)人がやめたので今すぐに誰かを採用したい、というニーズ

(2)人員がギリギリなので、そのうちに人が必要になるかな、というニーズ

(3)今もこれからも人材は間に合っているけれど、将来的に業務が拡大したときに必要になるかも、というニーズ

 要は、「今、火事です! 火が燃えてます!」というときに、「将来的には鎮火したいですよね」といわれたら困りますよね?これがわかっていない営業がたくさんいます。だからこそ、まず自分の見込み客がどの位置にいるのかを考えて、アプローチ法を変えていくことが必要なのです。

 3つの問題の話をすると、たいていの営業は「今すぐ欲しい」という問題を持っているお客様に会いたいと思うわけです。すぐに欲しいのですから、すぐに買ってくれる。こんないいお客様、よだれが出るくらい会いたいですよね。

 しかし、「すぐに欲しい」という人の多くは、すでに自分で商品やサービスの勉強をしていて、ネットなどで相場の値段を調べている可能性があります。たくさんのパンフレットを取り寄せて、メリット・デメリットを比較しているかもしれません。つまりは、営業マンと出会うことがなくても、自分の意思で選び、自分で決断ができる人たちなのです。

 競合との比較もするので、“どっちにするかよほど迷っている”状態でない限りは営業の出番がないでしょう。このような人に対して、しつこく商品の価値を語ったり、強引なクロージングをかけたりする(これはもともとNGですが)のは、印象を悪くするだけ。逆効果です。

 営業がやけに必死になって見えるので、「商品に自信がないのかな?」と思われてしまいます。なので、この場合は、「すでに、たくさんの情報をお持ちですので、あとはどの会社の商品が○○様にマッチしているかの、確認になりますよね。できれば弊社の商品を選んでいただきたいのですが、何より、○○様が後悔なく、もっとも気に入ったものをお選びになるのが一番ですので、気になる点や比較されたい点などございましたら、なんなりとご質問くださいませ」と、余裕のある態度で対応するほうがよいのです。

 「余裕の態度」は「絶対なる(商品への)自信」を表します。でも、そこから、「じゃ、ありがとうございました。持ち帰って検討します」と、終わってしまうのも、もったいない話です。こういうお客様に対してはあくまでも“その商品におけるエキスパート”という存在となり、「いろいろと比べると、それぞれの利点があって迷われると思いますが、どのような機能(利点、サービス)を優先されますか?」とお聞きし、その答えに基づいて、どの商品が一番お客様にとって「いいもの」となるのかを考えるというスタンスを取ります。

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