日本企業の競争力を奪った統治改革の失敗 経営はだれのものか

内部統制がもたらした五つの深刻な問題 加護野 忠男

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 2006年に起こった日興コーディアルの利益粉飾事件のように、投資家をだまそうとする企業経営者は後を絶たない。確かにそうだが、このような経営者は全体から見ればごくわずかである。にもかかわらず、このような例外的経営者を想定したルールがつくられ、健全な企業の経営の邪魔をしてしまう。

 これだけ厳しい内部統制のシステムをつくっても、大王製紙のような事件は防げなかったし、オリンパス事件を早く顕在化させることはできなかった。こうした、トップの意図的な犯罪には内部統制は無力である。速やかに無用な規制をなくすことを考えるべきである。

加護野忠男 著『経営はだれのものか ―協働する株主による企業統治再生―』(日本経済新聞出版社、2013年)「第2章」から
加護野 忠男(かごの ただお)
1947年、大阪に生まれる。1970年、神戸大学経営学部卒業。1975年、同大学院博士課程修了。同講師、助教授を経て、1988年同教授、同大学院教授に就任、2011年甲南大学特別客員教授、神戸大学名誉教授。2013年より大阪経済大学客員教授 経営学博士。専攻は、経営戦略論、経営組織論。企業統治論。

キーワード:経営層、管理職、企画、経営、技術、ものづくり、経理、イノベーション

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