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情報武装した「スマートシニア」に売り手はどう対応すべきか 村田 裕之

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 シニアがネットをどんどん使うようになれば、小売業は転換期を迎えます。百貨店やスーパーのように店頭販売が主流の小売業は、今の業態のままではシニア顧客が徐々に離れていくでしょう。

オムニチャネルとシニアシフトはコインの裏表

 これに対し、イオンやイトーヨーカドーなどの大手スーパーでは、ようやく「オムニチャネル戦略」と称して、店舗とネットとの連携に本腰を入れるようになってきました。「オムニチャネル」とは、店舗とネットの販売チャネルの融合のことを言います。これには、販売チャネルの先にいる顧客の端末形態も含みます。

 一方、今後シニアが使う端末の主流はタブレットになりそうです。スマホは画面が小さくて扱いにくいし、パソコンは設定や接続が面倒だからです。こうした予想を見越して、一部の通販会社は、来る2025年に向けて着々と準備を進めています。たとえば、ある通販会社のタブレット用画面は、きめ細かいナビゲーションシステムを備え、ワンクリックで商品が買える使い勝手のよさがあります。

 こうしてみると、オムニチャネル戦略とシニアシフト戦略とは、実はコインの裏表の関係であることがわかります。

近未来は「超スマートシニア」と「非スマートシニア」とに二極化する

 私は今後シニアの生活スタイルは二極化すると考えています。一つは「超スマートシニア」とも呼ぶべき高齢者の出現です。「超スマートシニア」は、パソコンやタブレット、スマホなど複数のIT機器を使いこなし、要介護状態にならないための種々の予防策を講じて、健康寿命を延ばすことでしょう。

 そして、仮に要介護状態になっても、IT機器を活用し、自宅や老人ホームなどに居ながらにして、欲しいモノを手に入れ、必要なサービスを受けることでしょう。自分一人での移動が不自由なこと以外は健康な時とほぼ同じ機会が得られる。これが「従来の高齢者」と「超スマートシニア」との大きな違いです。

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