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情報武装した「スマートシニア」に売り手はどう対応すべきか 村田 裕之

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近未来のシニアの消費行動をどう読み解くか?

 ここまでは、市場の情報化でシニアの消費行動がどう変わったかについて説明しました。以下では、近未来のシニアの消費行動がどうなっていくか、その読み解き方についてお話しします。

75歳は私たちの身体の大きな曲がり角

 2020年は東京で2度目のオリンピックが開催される年として多くの人が認識しているでしょう。しかし、シニアの消費行動の観点では2025年が大きな節目の年となります。その理由は、団塊世代の最年少者が75歳を超え、後期高齢者の仲間入りをするからです。

 後期高齢者という言葉は評判が悪いですが、医学的にはそれなりの意味を持っています。というのは、75歳を境に、病院で治療を受ける受療率、要介護認定率、認知症出現率などの増加ペースが急上昇するからです。つまり、75歳を過ぎると要支援・要介護者の割合が一気に増加するのです。

2025年には高齢者もネットが使えて当たり前

 図表1-16は、2025年の女性人口構成と要介護人口の予測数です。男性人口もほぼ同じような推移をたどります。そこにネット利用率の予測を合わせてみました。たとえば83歳では要介護者とそうでない人の割合がほぼ50%ずつ。そして、ネットの利用率はほぼ45%に達します。45%という数値は、IT機器普及の観点から言えば、ほとんど普及した段階といってよいでしょう。つまり、2025年には、高齢者でもネット利用が当たり前の時代になるのです。

 すると、流通業界において高齢者のネット通販利用が劇的に増えることが予想されます。2014年現在、高齢者の通販利用と言えば、折り込みチラシやテレビ通販、カタログ通販の利用が大半を占めていると言えます。しかし、それがネットにシフトしていくのです。

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