成功するシニアビジネスの教科書

「年齢」ではなく「変化」で決まるシニア消費 村田 裕之

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 前回に引き続き、シニア層に関する俗説を見ていきましょう。

俗説(4) シニア層の消費は、「年齢」で決まる

 シニア市場をどう攻略するか、という議論が企業においてなされる時、必ず出るのがシニア市場を年齢によってセグメント分けするやり方です。しかし、この年齢によるセグメント分けには注意が必要です。なぜなら、私たちがモノやサービスを買うのは、何かの状態が変化した時であり、必ずしも年齢が変化した時ではないからです。

「加齢による身体の変化」と消費行動

 私たちの身体は加齢とともに変化し、中高年期には一般に衰えていきます。老眼、体力の衰え、肌の衰え、体型の変化、更年期障害、肩やひざの痛みなどを実感すると、対処や予防のための消費が生まれます。

 このような変化に対応した商品・サービスには、老眼鏡、ルーペ、白髪染め、補聴器、ウォーキングシューズ、トレーニングウエア、補整下着、各種サプリメント(コラーゲン、コンドロイチン、ヒアルロン酸、カルシウムなど)、スポーツジムなど、たくさんあります。

 しかし、こうした商品・サービスは、誰にでも同程度に必要とされるわけではありません。たとえば、リビングくらしHOW研究所の調査によれば、50歳代、60歳代の女性に「最近、体調や体型の変化で気になることはありませんか」と尋ねると、両年代とも50%以上が「体力の衰え」を挙げます(図表1-5)。ところが、50歳代では肌の衰えや更年期障害を多くの人が上位に挙げるのに対して、60歳代では多くの人が関節などの痛みを上位に挙げます。

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