営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

"現場経験"という妄想が営業マニュアル軽視を生む 藤本 篤志氏

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モチベーションを下げる三つの意識

(左遷意識・一人ぼっち意識・教えてくれない意識)

 営業改革はマネジメント改革でもある。

 営業手法の固定観念をすべて取り除き、再構築していく重要性に匹敵するぐらい、マネジメント改革も重要だ。どれだけ営業手法の改革プログラムが優れていても、マネジメントが足を引っ張ることはよくある。

 ここで、営業マネジャーの役割を振り返ってみよう。いま営業プレーヤーの人もいずれ営業マネジャーになることを想定して、参考にしてほしい。営業マネジャーの役割は、次の三本柱で構成される。

(1)結果管理

(2)プロセス管理(=人材育成)

(3)モチベーション・ケア

 ここではモチベーション・ケアにフォーカスする。

 営業という部署は、「一度は経験することになるだろう」とその配属を覚悟する部署ではあっても(特に、新卒のときは)、自らが行きたいとは思わない不人気部署のひとつだ。「君は企画部と営業部とどちらに配属されたい?」と二者択一で聞かれて、「営業部です」と答える人は少数だ。

 したがって、実は、新卒や営業社員としての中途採用者を除いて、営業部に配属される人は、モチベーションの低いところから始まる人が多い。いま営業コンサルタントを仕事にしている私も、正直に告白すると、サラリーマン時代、営業部に配属が決まったときは「ガクッ」ときた。総務部配属希望だったからだ。

 ということは、営業マネジャーのモチベーション・ケアという役割は、想像以上に重要だということになる。ところが、ほとんどの人はそこまで気が回らない。もちろん、営業改革のプログラムに入れられることもない。どのように営業手法を変えるか、チーム編成を変えるか、営業マネジャーの首をすげ替えるか、ということばかり考えて、どれだけ営業改革の器を作っても、実際に動く人間の心をケアしない限り、何ら機能することはない、ということに思いが到らないからだ。

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