営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

"現場経験"という妄想が営業マニュアル軽視を生む 藤本 篤志氏

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"偶発遭遇"や"顔出継続"に騙される営業部

 話を戻すと、ルートセールス系でも同様のことが言える。ルートセールスの場合、継続取引なので、お客様のほうが商品やサービスを熟知しているケースが多い。したがって、多少知識が怪しくてもこまめに顔出しさえしていれば、お客様側のニーズ次第で、継続的に発注をいただけることになる。

 これを、営業の"顔出継続"という。顔出しというのは、新規開拓営業系の飛び込みのようなもので、その量に発注量が比例する。強烈なライバル会社の攻勢に晒されたときには、さすがに顔出し程度では太刀打ちできないが、真面目に顔出しさえしておけば、それらのシグナルをお客様側から教えていただいたり、気付いたりすることもあるので、そのときは上司にSOSを出し、同行営業してもらうことで解決すればいい。このように考えると、ルートセールス系も営業量が豊富であれば、つまり現場回りを真面目にしていれば、ある程度の成績が確保されることになる。

 このような営業という仕事の特性に、ほとんどの人が騙されてしまう。そして、"偶発遭遇"や、"顔出継続"で得た成績が毎月計上されることで、「営業マンとして育っている」と勘違いしてしまうのだ。

 確かに、場数を踏む経験によって、いろいろなケースに遭遇するので、「この営業トークは失敗しやすい」「お客様のこのような反応は、粘れば受注に繋がりやすい」というように、経験学習を重ねていくことになるのは間違いない。つまり、現場経験が営業マンを育てる役割を一部担っているのは確かなことなのだ。しかし、この育成方法は、自力学習なので個人差が出やすくなってしまう。

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