営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

"現場経験"という妄想が営業マニュアル軽視を生む 藤本 篤志氏

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 確かに、営業という仕事には、営業能力が乏しくても「真面目に営業していればある程度は結果が出る」という特性があるのも事実だ。

 飛び込み新規アタック系の営業であれば、取り扱っている商品やサービスが、たまたまお客様が欲していたものだということがある。例えば、生協の宅配サービスに申し込もうかなと考えていたところに、玄関のチャイムが鳴り、「生協の○○というものですが、このたび宅配サービスのご案内をさせていただきたく、△△様の玄関チャイムを鳴らさせていただきました」と不快な感じを与えない営業マンが訪問してきたら、「ちょうどいいところに来た」という感じで、ドアを開け、とりあえず説明を聞いてしまう。そして、ネック(障害)になるようなものがなければ、その場で即契約となる。ネックが少しあれば、「少し考えさせてください」と即契約にまでは至らないが、よく考えてみて、ネックよりもニーズのほうが勝っていれば、次回の訪問アポも素直に応じて契約となる。

 これを、営業の"偶発遭遇"という。特に、即契約のお客様に必要なことは、営業知識ではない。一件でも多く回る営業量なのだ。市場に残る偶発遭遇可能顧客が全世帯の1パーセントだとすると、一日50件飛び込む営業マンは、二日で1件の成約ペースになり、一日100件飛び込む営業マンは一日1件の成約ペースになる。150件なら、二日で3件の成約だ。

 蛇足になるが、ここに営業ノウハウも豊富に身に付いていると、ネックとニーズが均衡していたり、ネックのほうが勝っているお客様に対して、ネックを取り除いたり、潜在ニーズを顕在化させたりすることができるのでさらに成約件数が増えることになる。

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