営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

元スーパー営業の成功体験と言い訳が営業改革のブレーキになる 藤本 篤志氏

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 会社に多大な貢献をしてくれた人材が、業績回復のための営業改革を推進するにあたり、ブレーキ役を演じる。こんな悲劇はない。

 実際には、営業改革のブレーキ役が明確に特定された時点で、営業コンサルタント側は社長に報告をすることになるので、最後は社長命令でブレーキ役の権限を奪うことになる。つまり、社長さえ方向性を間違えなければ、営業改革は失敗しない。ところが、社長が身内の意見を拾い上げてしまうと、営業コンサルティング契約のほうを見直すことになる。社内の知恵では業績が回復しないから社外の営業コンサルタントに営業改革を依頼することになったという初心を忘れてしまっていることになる。このように、社長自らが保守的な対応に戻ってしまうと、その会社で営業改革の成功は望むべくもない。

 なお、「営業コンサルの××先生」のところが社外ではなく社内の△△上層部であっても同じことだ。身内であれば〇〇部長の警戒心は強くなり、より慎重な発言を行なうだろうが、自分の成功体験以外の営業手法を排除しようとする姿勢は同じだ。また、現実的には、社内では社外の営業コンサルタントほど元ヒーローとやり方の違う営業改革策はなかなか言えない。それほど、元ヒーローには誰も逆らえないものなのだ。

 したがって、社外の営業コンサルタントを活用する決断ができず、かと言って、社内で強く営業改革を推進できる上層部もいない、という会社の場合、元ヒーローが「名選手、名監督でもあり」であることを祈るしかなくなるのだ。

藤本篤志 著 『そんな営業部ではダメになる』(日本経済新聞出版社、2014年)第一章から
藤本 篤志(ふじもと あつし)
1961年大阪生まれ。大阪市立大学法学部卒。株式会社USEN取締役、株式会社スタッフサービス・ホールディングス取締役を歴任。2005年7月、株式会社グランド・デザインズを設立。代表取締役に就任、現在に至る。営業プレーヤー、営業マネージャーの両面で会社トップの成績を収め続けた経験を活かして、主に営業分野、マネジメント分野におけるコンサルティング活動、講演活動、研修活動などを展開する。

キーワード:経営層、管理職、経営、営業、マーケティング、人事、人材、研修、働き方改革

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