営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

元スーパー営業の成功体験と言い訳が営業改革のブレーキになる 藤本 篤志氏

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 「もちろんです。しかし、××先生は、『接客に応じたお客様にこだわり過ぎて、いままで一日の接客数が平均3件しかない。これでは、営業能力が平均以下の営業マンの空振りが多くなるのは当然だ。いままでの皆さんの営業手法は、営業能力が高い人でなければ受注できないやり方だったのだ。これでは、当たりハズレが多くなっても仕方がない』とおっしゃっていました。繰り返しになりますが、私は、このやり方ならいける、と思ったのですが」

 「私も××先生の指導にすべて反対しているわけではない。但し、イベント会場での営業手法だけは譲れない。××先生の理論よりも私の成功体験のほうが確実だ」

 「しかし、××先生は、この新しい営業手法に取り組んでいると信じているのではないでしょうか」

 「××先生の次のレクチャーは、ちょうど一か月後だ。その間にいままで以上にマネジメントをしっかりして、私のやり方で結果を出しておけば、さすがの××先生も納得せざるを得ないだろうから心配するな。それよりも△△課長は、誰の部下なのだ!」

 これらのやり取りは、営業コンサルタントが新しい取り組みを提唱してもなかなか変化しない舞台裏を書いたものだ。関係者の発言をまとめると、営業コンサルタントのいないところでは、このような"思わぬ人"からの抵抗にあって、営業改革が進まないことがあるのだ。その"思わぬ人"というのが、社内での成功体験のある元ヒーローということになる。元ヒーローと呼べるほどの成功体験がなければ、逆にこのようなことにはならない。自信をもって営業コンサルタントの提唱を突っぱねることができるだけの根拠や自信がないからだ。

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