営業改革、失敗の法則――そんな営業部ではダメになる

改革を妨げる"保守の壁"をぶち壊すには 藤本 篤志氏

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"保守的"という大きな壁

 なぜ、営業改革に失敗するのか?

 答えそのものは簡単だ。保守的な自分、保守的な組織力学に負けてしまうからだ。

 では、保守的とはどういうことか、ということを理解し、それに負けない術を身に付けたら、営業改革に成功するのか、というと、これがなかなか難しい。まず、保守的という意味だが、「新しいものをきらい、旧態を守ろうとするさま」(広辞苑第五版・岩波書店)、「旧来の考え方や伝統的なやり方にこだわり続ける様子だ」(新明解国語辞典・三省堂)とある。この意味の文字面だけを捉えると、誰もが「自分は保守的な人間ではない」と思ってしまうだろう。ところが、実態は違う。営業コンサルティングの仕事を長年続けた経験からはっきりと言えることは、「保守的な人が多い」ということだ。

 これを解く鍵は、「総論賛成、各論反対」という言葉だ。

 "改革"に対しては、ほぼ全員が賛成する。政治の世界を垣間見るとそのことがよくわかる。どの政党も、どの候補者も、全員が「自分は改革派だ。あれを変えたい。これを変えたい」と訴えて選挙を戦うが、いざ選挙が終わってみると、そのほとんどが旧態依然として何も変わらない。郵政改革を公約通りに実行した小泉元首相の人気が高かった事実から、「改革に邁進すれば人気を手に入れることができる」ということが誰にでもわかっているのだが、ほとんどの人は、それができない。政権交代を果たした民主党ですら、いつのまにか保守的な政治に変わってしまった。

 なぜなら、改革に成功するためには、具体策を決め、それを実行しなければならないからだ。ところが、具体策を決める段階でさっそく"変えることができない理由"探しが始まり、いろいろなしがらみも邪魔して、「やっぱりこれは変えずに他を変えよう」という結論に落ち着いてしまう。いわば、改革の各論のあらゆる所に"変えてはならない聖域"を作ってしまい、いつのまにか"改革"という総論そのものを"骨抜き"にしてしまうのである。

 その結果、「何も変わらない」という結果を招いてしまう。このような現象を「総論賛成、各論反対」という。

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