現場スピードを極める情報活用

「ダメな情報活用」を改める3つの鉄則 日経BPビジョナリー経営研究所 谷島宣之

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 事業部門の手に余る理由として「守る」ことの難しさに加え、担当者の異動がある。自分のシステムを自分たちで作ったときの担当者が自部門に居続けるなら維持管理をしていけるが、担当者が別部門に異動したとたん問題になる。またシステムを「少しずつ足す」中で、他部門のシステムと接続してデータをやり取りするようになってくると、事業部門の担当者だけではこなせなくなる。

 システム部門やITベンダーに自分の情報システムを移管する際に「後はよろしく」と放り出してはいけない。それでは「自分でやる」鉄則に反する。情報システム部門やITベンダーが受け取りやすい形で引き渡すとともに、渡した後も自分たちの意向をきちんと伝えるようにしなければならない。

 それが「きちんと律する」ということである。情報活用と情報システム開発の基本方針を事業部門とシステム部門があらかじめ相談して用意し、事業部門が自分でシステムを作る場合、その方針に沿うようにする。たとえば設計・開発の手法、パッケージやクラウド、ツール、データ管理方針といったことについて標準ルールを定め、できるだけそれに従う。こうしておけば後からシステムを移管する場合、標準ルールがない状態に比べ、はるかにやりやすくなる。

 「きちんと律する」、これはもっとも難しい取り組みである。だが、一定の規律があってこそ、情報活用と情報システム利用の速度を維持できる。

【鉄則3 きちんとやる】

きちんと確かめる:情報システムが利用され所定の効果を上げているかどうかを調べる

きちんと守る:資産であるデータを保護し、品質を維持する

きちんと律する:情報活用と情報システム利用に関する基本方針をまとめ、それに沿って諸活動を進める
谷島 宣之(やじま のぶゆき)
日経BPビジョナリー経営研究所および日経BPイノベーションICT研究所の上席研究員。1985年、日経BP社に入社。「日経コンピュータ」「日経ウォッチャーIBM版」の記者を経て、94年「日経コンピュータ」副編集長。2007年、「日経ビジネスオンライン」「日経コンピュータ」「ITpro」の編集委員と「経営とIT」サイト編集長を兼務。2009年「日経コンピュータ」編集長、2010年同編集部長。2011年より日経BPビジョナリー経営研究所上席研究員。2013年1月に日経BPイノベーションICT研究所上席研究員を兼務。

キーワード:経営、企画、経営層、管理職、技術、経理、イノベーション、ICT、IoT、AI

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。