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なぜ決まらぬ、海外プロジェクトでもたつく意思決定 マネジメントソリューションズ 内山鉄朗氏、川上愛二氏

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 「日本企業は意思決定が遅い」という話をよく耳にするが、海外事業やグローバルプロジェクトでは「さらに輪をかけて遅い」という声も聞こえてくる。それはなぜか。

 グローバル・プロジェクト・マネジメントの専門家に尋ねると、意思決定が遅くなる原因のほとんどは、やはりコミュニケーションに起因する問題だという。言葉や文化の違いによる困難もあるが、実はもっと基本的な部分でのマネジメントの巧拙が意思決定のスピードに大きな影響を与えている。

日本と海外をつなぐ"橋渡し役"がすぐ潰れてしまう

 考え方も仕事の進め方も違う異文化の人々と共同で進める海外事業やグローバルプロジェクトには様々な困難が伴う。しかし、コミュニケーションの前提となる「共通認識」を最初に作り上げられれば、文化の違いを乗り越えられる。この点については前回の『海外の日本企業、コミュニケーションの前提を築けているか』で紹介したとおりだ。

マネジメントソリューションズの川上愛二氏(左)と内山鉄朗氏(右)

マネジメントソリューションズの川上愛二氏(左)と内山鉄朗氏(右)

 今回はもう少し掘り下げて、海外事業やグローバルプロジェクトにおける意思決定について考えていきたい。話をうかがったのは、前回と同じくプロジェクトマネジメント支援サービス専門会社のマネジメントソリューションズ。情報システム開発のグローバルプロジェクトで経験豊富な川上愛二氏と内山鉄朗氏に勘所を聞いた。

 グローバルプロジェクトの意思決定を遅くする要因はいろいろあるというが、川上氏はまずグローバルプロジェクトのコミュニケーションには脆弱な点があることを指摘する。

 グローバルプロジェクトには、「日本側にプロジェクトメンバーがいて、リーダーやマネジャーがいて、最終的な権限を持つプロジェクトオーナーがいる一方、海外にも同じように人と組織がある。2つの組織は地理的に離れ、言語も文化も違うのだから、コミュニケーションに関わる課題もたくさん生まれる。通常のプロジェクトと比べて、コミュニケーションの課題が増える分だけ意思決定の量が増えるし、両組織にまたがって議論するため、意思決定のパスも必然的に長くなる」(川上氏)という状況がある。

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