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海外の日本企業、コミュニケーションの前提を築けているか マネジメントソリューションズ アンドリュー・ニューマン氏、高橋信也氏

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高橋信也氏 マネジメントソリューションズ代表取締役社長兼 CEO。アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)、キャップジェミニ、ソニーグローバルソリューションズを経て、2005年にマネジメントソリューションズを設立。2013年に米カリフォルニア州にMSOL, Inc.を立ち上げ、同社プレジデント兼CEOも務める。

高橋信也氏

マネジメントソリューションズ代表取締役社長兼 CEO。アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)、キャップジェミニ、ソニーグローバルソリューションズを経て、2005年にマネジメントソリューションズを設立。2013年に米カリフォルニア州にMSOL, Inc.を立ち上げ、同社プレジデント兼CEOも務める。

 高橋氏がある米国企業のプロジェクトに参画したときは、「米国企業側がプロジェクトの計画段階で意外と詳細を詰めていなかった。プロジェクトの立ち上げは速かったが、いわば走りながら考えるという発想になっていた」という。その背景には、日米の仕事の進め方の違いがある。日本企業は事前に周到に計画を立ててプロジェクトを立ち上げる。想定されるリスクも幅広く洗い出し、それらが発生した時の対策も立てている。しかし、「米国企業は『目的・目標に向けてがんばろう』と威勢はいいが、リスクについてはそれほど考えない傾向がある。何か問題が起これば、そのときになってから考える」とニューマン氏も頷く。

 こういう場合、日本と米国の「いいとこ取り」をしていくべきだと高橋氏は語る。「日本企業は、詳細な作業計画を立てるのは得意だが、大きな視野で考えるべきところ、全体として目的・目標をどう達成するかという視点を忘れがちになる。先ほどの、日本の本社に過度な進捗報告をしていた問題も、『何のために報告するのか』という目的を忘れていたから起こった」(同氏)。だからこそ、米国企業の「目的・目標に向けてがんばろう」という姿勢と日本企業が得意な計画性を最初にうまくすり合わせ、プロジェクトの進め方のルールや共通認識を持つことが大切なのだ。

言葉はコミュニケーションの一部でしかない

 ここまでは「事前のルール決め」に関する話だったが、いざグローバルプロジェクトが始まってから気をつけるべき点は何か。コミュニケーションのコツは実に様々だが、ニューマン氏は「ビデオ会議などで、もっとフェース・ツー・フェースのコミュニケーションをしたほうがよい」という点を強調した。この前提として、数カ月に1度のペースでメンバーが出張し、直接会う機会を作ることは欠かせないのだが、日常的なコミュニケーションでも顔を見ながら話すことが大切なのだという。

 よく言われるように、対面のコミュニケーションにおいて、言葉の情報伝達量は全体の1割ほどにすぎず、残りの9割は顔の表情や身ぶり手ぶり、声の調子といったノンバーバル(非言語)コミュニケーションだとされる。ニューマン氏も、このノンバーバルな部分を重要視している。「ビデオ会議で相手の顔を見ながら話せば、コミュニケーションはもっとスムーズにできる」と語る。

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