現場スピードを極める情報活用

海外の日本企業、コミュニケーションの前提を築けているか マネジメントソリューションズ アンドリュー・ニューマン氏、高橋信也氏

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 日本企業の海外進出意欲は相変わらず高い。成長機会を求める企業活動のグローバル化はとどまることがないようだ。しかし、海外事業やグローバルプロジェクトの相手国では、文化の違いなどから日本で出せているパフォーマンスを発揮できていないケースが目立つ。特にコミュニケーションの面で苦労することが多いのは周知の事実だ。

 だが、コミュニケーションの苦労を「文化の違い」だけで片付けていいわけがない。この問題についてグローバル・プロジェクト・マネジメントの専門家に尋ねると、コミュニケーションの前提となる「文化の違いを超えた共通認識」の必要性を指摘する。それを築くためのマネジメントや仕掛けとは何か。

「毎週2、3回、5ページの報告は耐えられない」

アンドリュー・ニューマン氏 米MSOL, Inc. バイスプレジデント。米コーネル大学でMBAを取得。プライスウォーターハウスクーパース、ヤフー、NECコーポレーション・オブ・アメリカなどでコンサルタントやプロジェクトマネジャーとして従事。北カリフォルニア・ジャパン・ソサエティーのプレジデントを経て、2014年3月にMSOL, Inc.に参画、市場開拓とプロジェクトマネジメントを担当。

アンドリュー・ニューマン氏

 米MSOL, Inc. バイスプレジデント。米コーネル大学でMBAを取得。プライスウォーターハウスクーパース、ヤフー、NECコーポレーション・オブ・アメリカなどでコンサルタントやプロジェクトマネジャーとして従事。北カリフォルニア・ジャパン・ソサエティーのプレジデントを経て、2014年3月にMSOL, Inc.に参画、市場開拓とプロジェクトマネジメントを担当。

 グローバルプロジェクトの勘所を取材するために訪れたのは、都内に本社があるマネジメントソリューションズ社の一室。目の前には同社の高橋信也社長、すぐ横のビデオ会議システムには米国法人のバイスプレジデントであるアンドリュー・ニューマン氏の姿が映っていた。日米同時取材である。

 マネジメントソリューションズは、日本で数少ないプロジェクトマネジメント支援サービスの専門会社(※)だ。2014年6月より、サンフランシスコ郊外に米国法人MSOL, Inc.も設立し、事業を開始した。アジアや欧米で情報システム開発のグローバルプロジェクトを数多く手掛けている。

(※)プロジェクトの成功率(納期遅れ、予算超過が発生しなかったプロジェクトの割合)は3割未満といわれ、その成否を分ける最も大きな要因はプロジェクトマネジメントの巧拙とされている。同社のコンサルタントは、プロジェクトの現場でプロジェクトマネジャーの右腕となり、プロジェクトの円滑な運営を支援する。このようなマネジメント支援組織を「プロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)」などと呼ぶ。

 ニューマン氏は流暢な日本語を話す。聞けば、かつて国際基督教大学への留学経験があり、その後も日本で翻訳家をしたり、日系IT企業に勤めたりした経験があるという。ビデオ会議の画面を通して温厚そうな人柄がよく伝わってきた。

 そんなニューマン氏に、まずは日系企業のグローバルプロジェクトでよく起こる問題について尋ねると、やはり「一番の問題はコミュニケーションだ」と指摘した。これまで日米のコミュニケーションの橋渡し役を担ってきたニューマン氏は、この問題がプロジェクトの進捗に重大な影響を及ぼすことをよく知っている。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。