現場スピードを極める情報活用

クラウドで「早く安く」、システム開発に変革の波 ウフル 代表取締役社長 園田崇氏

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 「そういうリアルタイム性を担保しながら客観的なデータを提示すると、そのデータが社員の意識を同じ方向に向かわせる共通理解となり、議論の出発点になる。従来は優秀な社員たちの意識合わせにものすごく時間と労力をかけていたに違いないが、それをかなり減らせるはずだ。浮いた時間で、もっとクリエイティブな部分での意見交換やディスカッションをすればいい。業務のスピードを上げつつ、業務の品質も高められる」と園田氏は考える。

 つまり、単に情報を共有するのではなく、共通の意識・理解を醸成することで現場のスピードを高めるわけだ。このソーシャルリスニングを用いて意思決定をスピードアップする提案は顧客に受け入れられ、実際にソーシャルリスニングのサービスを導入したという。

情報をオープンに発信すれば、見返りもある

 ウフルの社内でも、共通理解を育む仕組みづくりをしている。園田氏はその一例として、新入社員を採用する際のコミュニケーションを挙げる。

 「たとえば自社に新しい社員が入ったとする。新卒かもしれないし、転職組かもしれないし、あるいは合併した会社の社員かもしれないが、いかに早く情報をキャッチアップしてもらうのか、その仕組みが大事だと思っている。どこの世界でもそうだが、ある情報を知っている人(既存の社員)は、知らない人(新しく入った社員)が何を知らないのか分からない。そういう状態を放置すると、『えっ、そんなことも知らないの』となり、仕事が進まないばかりか、両者の間に溝を作ってしまいかねない」(園田氏)。

 その対策の一環として、新入社員が入社する前から共通理解を育むための工夫をしている。ウフルでは「ウフル技術ブログ」などを通して、社内に蓄積した知見の一部をオープンに発信している。「このブログを読んだ人は、ウフルに入社する時点で『だいたいウフルってこういう会社だ』と理解できている。企業文化の相性という点で、すでにある程度チューニングが終わった段階で入社してもらえる」と園田氏は話す。

 せっかく得た知見を公開してしまうのはもったいないようにも思える。だが、「そもそも変化の激しいクラウド市場で、技術情報はすぐ陳腐化してしまうので、何も後生大事に抱え込んでいる必要はない」と園田氏は考えている。むしろ、積極的に情報発信していると、それを読んだ人々から「ウフル(あるいは園田氏)はこういう話に興味があるはず」と、欲しい情報が集まりやすくなるという。「情報発信力は、情報を収集する上でもすごく大事。オープンに情報発信するメリットは非常に大きい」と園田氏は語る。

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