現場スピードを極める情報活用

クラウドで「早く安く」、システム開発に変革の波 ウフル 代表取締役社長 園田崇氏

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ここ3年間で変わった「スピード経営」のスタンス

 前半はウフルのビジネスモデルに関わる話を聞いたが、後半は「スピード経営」に対する園田氏の考えを聞いた。クラウドサービス市場の経営環境は変化が大きく速いため、園田氏は「ビジネスの現場には何よりもスピードが大事。そのためには『必要な情報をいかに速く共有するか』がものを言う。ウフルはベンチャーとして8年くらいになるが、はじめの5年くらいはこの考えを中心に現場スピードを高めてきた」と話す。

 しかし、ここ3年ほどは、情報をリアルタイムに共有する以前にやるべきことがあると園田氏は考えている。それは、「そもそも、どれだけ社内で共通の理解が存在しているのか」という問題に目を向けることだ。社員の意識の根っこの部分である。

 「あくまで一般論」と前置きしつつ、園田氏は多くの日本企業が抱える意思決定の問題点を次のように考える。「世の中を見渡すと、優秀な社員と素晴らしい組織を持ちながら、それぞれの力を足し合わせても中途半端な商品ができあがってしまったり、中途半端なマーケティングをしていたりするケースが少なくない。ものすごく優秀な方々が、お互いに『オレはこう思うよ』と主張し合って議論が発散し、業務に対してブレーキを踏んでいるような場面を想像してみてほしい。こういう会議はまったく生産的ではない」。

「ユーザーの声」が社員の意識をそろえるきっかけに

 園田氏は、実際にそうした問題を抱えるマーケティング部門に、「まずはユーザーの声を聞いてみてはどうか」とソーシャルリスニングを提案したことがあるという。ソーシャルリスニングとは、例えばTwitterとかFacebookの投稿内容から、その会社の製品がどのように語られ、評価されているかを分析するものだ。それをまず実施して、「率直に言うとユーザーはネット上でこのように言っている」とまとめて見せた。

 ソーシャルリスニングのツールを使うと、例えばポジティブな投稿とネガティブな投稿を分類して、グラフ化することができる。それは誰の恣意も入っていない、ユーザーの声そのものであり、その傾向を統計的に理解することができる。しかも割とリアルタイムに調べられる。今までだと、例えば調査会社に頼んで1カ月後に結果が出るようなスピードだが、それを翌日に出せるようになる。

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