不祥事は、誰が起こすのか

グローバルに広がる不祥事の種 植村修一氏

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ネットの恐ろしさ

 昔習った英語の構文の中に、「You cannot be too careful......(どんなに......に注意しても注意し過ぎることはない)」というのがありました。社会を変えたと言われるインターネットは、大変便利な半面、今や、どんなに注意してもし過ぎることはない存在になっています。

 2014年になり、日常生活やビジネスでパソコンを扱う人にとっては、気の抜けないイベントが続きました。まず、以前からわかっていたとはいえ、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」のサポートが4月9日(日本時間)で終了するとあって、更新作業に追われる人や企業が続出しました。サポート終了によって、マイクロソフトによるセキュリティ修正プログラムの配布がなくなると、インターネットを通じてコンピュータウイルスに感染する確率が高まります。

 実際に感染すると、不正によって自身が被害を受けるのに止まらず、怠慢や不注意によって他人や他社に影響を与えた場合、損害賠償請求の対象にもなりかねません。脅威は、パソコンに対してというより、使用者に対して向かうのです。しかし、XPに対応したシステムの移行が間に合わないとか、費用面の問題で、サポートが終了したのちもXPを使い続けるケースが相当数あると見られており(2014年4月8日、日本経済新聞)、当分気の抜けない状況は続くようです。

 さらに同じ頃、インターネットビジネスで広く使われている暗号化ソフト「オープンSSL」の一部バージョンに欠陥があることが明らかとなりました。その脆弱性が突かれた場合、ネットショッピングやネットバンキングで使われるID、パスワード、クレジットカード番号などが盗み出され悪用される可能性があるので、確認や対策が広く行われました。この間、警察庁では、オープンSSLの脆弱性を標的としたアクセスが増加していると、注意を呼びかけています(4月10日、情報通信局のセキュリティポータルサイト)。

 実際、クレジットカード会社の三菱UFJニコスでは、4月11日、同社のサイトに不審なアクセスが繰り返されているため、会員専用ウエブサービスを停止するとしたあと(12日に再開)、18日には、延べ894人分の個人情報が不正閲覧されたことを公表しました。企業だけではなく一般のサイト利用者も、セキュリティに関する情報への感度を高め、利用するサイトが迅速に対応をとっているかどうか確認したあとにログインするといった、気配りが必要になっています。

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