女性が活躍する会社

女性活躍推進の効果を最大化するには 大久保幸夫、石原直子氏

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図1 ダイバーシティの4段階

 男性や女性ばかりのチームよりも、男女混合チームのほうが、高いパフォーマンスを上げたという研究結果は数々あります。右の図1は早稲田大学の谷口真美教授が示した、ダイバーシティに対する企業行動の段階です。この図にあるように、目標とすべき段階は、男女の違いを活かし、競争的優位につなげる道を、戦略的に採用する段階(統合のステージ)です。

 女性だけのチームをつくるという方法は、せいぜい「同化」から「分離」に至る入口のところと言えるのではないでしょうか。いやむしろ、本来のダイバーシティをめざすプロセスにおいては、無駄な回り道をしているという懸念すらあります。

 女性ばかりのチームをつくったあと、そこからどこにつながっていくのでしょう。過去にそのような施策でマスコミを賑わせた企業は、その後いきいきと女性が活躍して企業業績を担うような会社になっているでしょうか。

 どうしてもそのようには見えないのです。

安易に使う「女性ならではの...」は危険

 違いを活かす、と言いましたが、この男女の違いにおいてはたびたび誤解が生まれています。心理学や経済学、脳科学、生物学など、さまざまな分野の研究から、男性と女性とでは、性格や行動様式などに違いがあることがわかっています。

 マッキンゼーが調査・分析してまとめたレポート「WOMEN MATTER 2」(2008年)には、男女のリーダーシップのとり方の違いについて興味深い整理がされています。

 リーダーシップ行動を9項目に分けると、そのうち女性のほうが頻繁に発揮しているリーダーシップ5項目と、男性のほうが頻繁に発揮している2項目と、両者が同じように発揮している2項目とに分かれるのです。

女性が発揮しているリーダーシップ

・人を育てる(people development)

・期待し褒める(expectations and rewards)

・ロールモデルとなる(role model)

・思考を促す(inspiration)

・参加型の意思決定をする(participative decision making)

男性が発揮しているリーダーシップ

・管理し、修正する(control and corrective action)

・個人型の意思決定をする(individualistic decision making)

両者が共通して発揮しているリーダーシップ

・知的刺激を与える(intellectual stimulation)

・効率的なコミュニケーションをとる(effi cient communication)

 実感とも近い分析結果になっていて、参考になるのではないかと思います。

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