女性が活躍する会社

女性管理職比率が高い会社ほど高い利益を出す 大久保幸夫、石原直子氏

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 なぜ企業は女性活躍推進に取り組む必要があるのでしょうか。原点であるこの問いに向き合ってみたいと思います。

CSR から経営戦略へ

 仕事場面での女性活躍促進が最初にテーマとなったのは、1986年に施行された男女雇用機会均等法がきっかけです。

 「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする」(第1条)と書かれているように、職場においては、当たり前のように男尊女卑だった時代から、差別撤廃へと向かう流れをつくった重要な法律です。1999年の改正では、募集・採用、配置・昇進、教育訓練、福利厚生、定年・退職・解雇において、男女差をつけることが禁止されました。また2007年改正では、間接差別の禁止やセクシャルハラスメント対策の強化を謳(うた)っています。

人権問題と少子化対策から始まった女性活躍推進

 さらに1999年には男女共同参画社会基本法が生まれました。

 「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」を目指して制定された法律で、これらの法律を遵守して、企業内における機会の均等と共同参画の実現を図ることは、企業としての責任であり、果たすべき役割とされました。

 これらは性による差別の撤廃という、人権の視点から進められたものです。

 2000年を過ぎたころからは、そこに少子化対策の視点が加わりました。

 少子化問題は日本が抱える大きな社会課題であり、2050年に人口1億人を割り込む状態を回避できるか否かが関心事になっています。出生率が低下したままならば、若年人口は減り高齢化が加速してしまいます。そしてさらに人口が減少していき、活力が低下して、消滅する地方自治体が続出することになるのです。

 それを回避するために、女性の社会進出が少子化を加速させないように、企業に「配慮」を求める政策が展開されていきました。

 それが2005年からはじまった次世代育成支援対策であり、次世代育成支援対策推進法です。従業員の仕事と子育ての両立を図るために行動計画を策定することが義務付けられ(大企業は義務、中小企業は努力義務)、目標を達成するなどの一定の要件を満たした企業には、子育てサポート企業として認定マーク「くるみん」が与えられ、税制上の優遇措置が受けられるようにしました。この施策(法)は10年間の時限立法でしたが、さらに10年間延長され、現在も続いています。

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