女性が活躍する会社

新人女性を確実にリーダーに育てるシナリオ 大久保幸夫、石原直子氏

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「一人前になるのに10年」では遅すぎる

 ある大企業の人材開発部長と話していたら、「うちの会社では、一人前になるのに必要な時間は昔からだいたい10年と言われています。どうして5年でなくてはいけないのですか。10年ではダメなのですか」と訊かれました。

 この問いに対する私たちの答えは、

「10年ではダメ」

です。

 女性の平均初婚年齢は2012年時点で29.2歳。晩婚化はこの20年で年々進んできましたから、この先、初婚年齢は30歳くらいまで上昇するかもしれません。また第1子出生時の母の平均年齢は2012年で30.3歳です。

 一人前になるのが入社後10年だとしたら、大卒の新人が一人前になるとき32歳。これでは平均的な女性は一人前になる前に仕事から一時的にせよ離脱することになってしまいます。

 一人前になる前に戦線離脱してしまえば、復帰後に、本人も周囲の人も戸惑うことになります。だからこそ、「5年で一人前」に頭を切り替えてほしいと思うのです。

大久保幸夫、石原直子 著 『女性が活躍する会社』(日本経済新聞出版社、2014年)第5章「新人女性を確実にリーダーに育てるシナリオ」から
大久保 幸夫(おおくぼ ゆきお)
リクルートホールディングス専門役員、リクルートワークス研究所所長。1983年一橋大学経済学部卒業。同年、リクルート入社。人材総合サービス事業部企画室長、地域活性事業部長などを経て、1999年人と組織の研究機関であるリクルートワークス研究所を立ち上げ、所長に就任。2010年から2012年まで内閣府参与を兼任。2011年より専門役員就任。2012年より人材サービス産業協議会理事を兼任。専門は人材マネジメント、労働政策、キャリア論。

石原 直子(いしはら なおこ)
リクルートワークス研究所主任研究員。都市銀行、人事コンサルティングファームを経て2001年よりリクルートワークス研究所に参加。一貫して人材マネジメント領域の研究に従事し、近年はタレントマネジメントの視点から、次世代リーダー、女性リーダー等の研究を進めている。2013年発表の「提案 女性リーダーをめぐる日本企業の宿題」作成にあたってプロジェクトリーダーを務めた。2014年度、独立行政法人経済産業研究所の「ダイバーシティと経済成長・企業業績研究プロジェクト」委員。

キーワード:経営、管理職、企画、人事、人材、経営層

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