女性が活躍する会社

女性育成の常識は間違いだらけ 大久保幸夫、石原直子氏

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 ロールモデルを「自分より高い職責についている同性の先輩で、自分自身の行動や思考の手本にしたい人」と定義すると、確かに社内にロールモデルがほとんどいないのが多くの会社における実情でしょう。

 日本企業の管理職に占める女性の比率はわずか7.5%です(※1)。社内をちょっと見まわしただけでは、管理職の女性の先輩を、そんなに簡単にみつけることはできません。

 運よく自分の身近なところに、女性の管理職の先輩がいたとしても、その人のことを「ロールモデル」と思えるかどうかはまた別の問題になります。

 多くの女性たちは、奮闘している先輩女性を見ても、

「すごいと思うけれど、私はあそこまでのスーパーウーマンではないわ......」

「あんなふうに何もかもをあきらめて仕事に邁進しなくてはいけないのだったら私はやりたくない......」

「あの人は時間が自由になる旦那さんもいて、すぐ近所にお母さんもいて子育てを全部任せられたかもしれないけど、私とは条件が違いすぎる......」

と、「自分とは違う」ところを指摘しはじめます。

 そして、最後には「ああいう風になりたいわけじゃない」と言うのです。彼女たちは私たちのロールモデルではない、と。

(※1)管理職に占める女性比率のデータは何種類かあり、調査によってその数字にばらつきがあります。たとえば、厚生労働省「平成25年賃金構造基本統計調査」では、2013年の「課長級以上」の管理職に占める女性の比率は7.5%(企業規模100人以上)。厚生労働省「平成25年度雇用均等基本調査(確報版)」では、2013年の課長相当職以上(役員含む)の女性比率は6.6%とされています。安倍政権の「日本再興戦略」改訂版(2014年)では7.5%が用いられました。国際比較によく用いられるのは、総務省統計局による「労働力調査」からのデータで11.1%(2011年)になっています。本書内でも、話題に応じて取り上げる数字がちがっていることがあります。

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