「論語と算盤」と現代の経営

『論語と算盤』は私の経営方針に合った理想とするものだった 守屋淳氏

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 『論語と算盤』のことは、昔から名前だけは知っていましたので、そのときにきっとそういうことなのではないのかなと思って読んだことが最初のきっかけです。

 信用金庫は協同組織機関で、株式会社と違って利益を最優先に出していくような組織ではありません。利益はしっかりと出して健全な経営をしながらなおかつ、社会や地域への貢献といった形で世の中に還元していかなければなりません。三浦藤沢信金だけ儲けていて何も還元しない、といったことにはなりたくない。そう思ったときに、この『論語と算盤』をゆっくり読んでみたら、私のその経営方針にぴったりであり、これこそ私の経営理念にしようと決めました。

<FONTBOLD />守屋 淳(もりや あつし)</FONTBOLD></p><p> 作家、中国古典研究家。1965年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』『三国志』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や企業での研修・講演を行う。主な著書・訳書に『現代語訳 論語と算盤』(ちくま新書)、『ビジネス教養としての「論語」入門』(日本経済新聞出版社)など。</p><p>

守屋 淳(もりや あつし)

 作家、中国古典研究家。1965年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』『三国志』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や企業での研修・講演を行う。主な著書・訳書に『現代語訳 論語と算盤』(ちくま新書)、『ビジネス教養としての「論語」入門』(日本経済新聞出版社)など。

守屋 渋沢栄一に関していいますと、平松さんは「渋沢栄一における企業の社会的責任」という論文も書かれていますが、その論文を書かれたさいの問題意識を教えてください。

平松 当時、企業家で大手の名のある人たちが不祥事を起こしていました。最近でも、大会社の若いトップの方が子会社のお金を私用に使って企業に迷惑をかけ社会的問題を起こしています。このような話を耳にするたびに、なぜこのようなことが起こるのか、これらを引き起こす真の原因はどこにあるのかと考えたのが始まりです。研究をしていくうちに、これは会社が悪いのではなくて、その社長個人が悪いのであろうと思いました。つまり、社長の経営理念が、間違っていたのです。

 よく、「会社の風土が悪いから、だんだんこういう会社になったんだ」と言いますが、それは社長がきちっとした姿勢を示してこなかったからそういう企業風土になってしまうのだ、というのが私の考え方です。トップは大きな権限を持ちます。従ってトップには抑止力が必要なのです。その抑止力が渋沢栄一の『論語と算盤』なのです。

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